▼ シークレットシークレット
「やぁ……ん、旬平くん、も、や、イキそ…」
「いいよ、イって?美奈子ちゃんのイキ顔今度はオレにちゃんと見せて?」
白昼堂々、学校でイカされちゃうアンタの痴態をちゃんと見せて。
放課後、美奈子ちゃんを教室まで迎えに行くと、具合が悪くなったとかで保健室に行ったと、美奈子ちゃんのクラスメートに聞かされた。
美奈子ちゃんどうしたんだろ?
昨日までは普通に元気だったのに。
教えてくれたそのクラスメートに礼を言って美奈子ちゃんの鞄を手に、駆けるように保健室へと向かった。
「あれー?おかしいな」
保健室のドアには養護教諭の不在を知らせる票がかかっていた。
美奈子ちゃんの教室までのルートって今オレが通ってきたルートしかないから、行き違いになったわけでもなさそうだけど。
センセーがいないだけ?
そう思いつつ、ドアノブに手をかけ回すと、ドアはいともたやすく開いた。
あ、やっぱセンセーいないんだ。
ドアの隙間から見えるところには、誰の姿も認めることが出来なかった。
あれ…?
じゃあ美奈子ちゃんは?
ベッドの方にふと目をやると、白いカーテンで仕切られたベッドで人が動く気配を感じた。
しかも喘ぎ声にも似た微かな吐息と共に。
って、マジ?
……これってもしや…ヤっちゃってる感じ?
いやでも、カーテン越しにしか見えないけどそういう組んず解れつみたいな影も見えないし…だけど、確かに聞こえる。
何ヤっちゃてるワケ?
放課後とはいえ、鍵もかけずそういうコトに没頭出来るなんて、マジパネェ…。
だけどまぁ、オレだって、健全な青少年なワケだし?
他人のそういうコトに興味がないといえばウソになるし、抑えろったってそんなん到底ムリな話だし。
『がっつりベンキョーさせて頂きます』と心の中で呟き、そっとドアを閉め、音のする方へとそっと近づいて行った。
白いカーテンの前まで抜き足差し足で辿りつき耳を澄ます。
あ、やっぱこっから音がする。
「やぁ……旬平、く…ぁ…」
って、これ美奈子ちゃんの声じゃん!
しかもオレの名前呼んでる…。
カーテンを掴み、音をたてないように中を覗く。
そこにいたのは、予想通り布団をかぶり、オレに背を向ける体勢で横たわっている美奈子ちゃんだった。
そろそろ限界なのか、呼吸が荒くなり布団が手の動きに合わせてせわしなく動いている。
「んふ…ふぁ……あっ!」
その声と同時に、身体の動きが緩やかになる。
美奈子ちゃん、イっちゃったんだ…。
一人遊びに興じる美奈子ちゃんを見て、下半身が熱を持ってしまった。
「ねぇ、美奈子ちゃん。もう大丈夫?」