遊星生誕祭

今日は遊星の誕生日。だから遊星には内緒で皆でパーティーの準備中だ。ちなみに俺はアキと一緒にケーキ作り。

「透、これはどこに置いたらいいのかしら」
「流しに置いといてくれ」

アキは料理が得意じゃなかったり…する。ケーキ作りは初めてらしい。俺も初めてだが、料理は出来るほうなので力を尽くさねば!

「オーブンは何度に設定すればいいの?」
「ええと…あ、160°にしといて!」

生地を混ぜるのって意外と力使うんだなー、とか新しい発見が多い。お菓子作り楽しいかも。


暫くして、温まったオーブンに生地を入れる。これで後は焼けるのを待つだけ。その間に他の進行状況を確認しておかないとな。

「龍可ちゃん、遊星まだ帰ってきてないよな?」

龍可ちゃんは遊星がポッポタイムに帰ってこないように足止めしてもらっている。

「えぇ、大丈夫。まだ帰ってきてないわ」

そう言って窓の外を見ると、沢山の子供達に囲まれる遊星の姿が。どうやらデュエルを教えているようだ。これならまだ大丈夫そうだな。俺は部屋の飾り付けをしているジャックとクロウの元へ向かった。

「ジャック、飾り付けできてるか?」

「当然だ!キングの俺に相応しい素晴らしいセンスで」
「できてねーよ!」

部屋を見渡すとジャックが作ったであろう飾りがすごく偏った場所に飾られている。……うん。これはできているとは言えないな。クロウが飾っているところは問題ないようだし、俺も手伝うか。

「よし、俺も手伝うから飾り付けはやく仕上げちまおうぜ!」


「……こんなもんかな?」

何と言うことでしょう。ジャックが飾り付けたバランスの悪い飾りが匠の手によって見事に生まれ変わりました。……言ってみたかっただけですはい。とにかく、これで飾り付けも、終了。もうすぐケーキも焼けるだろうし、そろそろみんなを呼んでも大丈夫だと思う。


「おーい、皆ー」

俺が声をかけると、皆気づいたようで俺の元へかけてきた。

「遊星お疲れ様。あ、もうちょっと待っててくれるか?俺が呼んだら入ってきてくれ」

ちょっとわざとらしかったかな?まぁ、準備もほとんど終わっているから多分平気だろう。

「みんなプレゼント用意したかー?クラッカー持ったかー?」
「「「はーい!」」」

子供達の声が響く。

「遊星ー!入ってきていいぞー!」

俺は部屋の外で待っている遊星に聞こえるように大きな声で、呼ぶ。するとガチャりという音と共に扉が開かれる。




「「「「遊星!お誕生日おめでとう!」」」」


*****

「はいこれ!俺たちからのプレゼント!」

「あぁ……。ありがとう」


すごく嬉しそうな表情
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