「相変わらず遅せぇなぁ」

「今日はちゃんとまっすぐ帰ってきたよ」

「ミッション中にしっかりアトラクション乗ってたやつが何を言うか」

え!?]U区に行ったらアトラクション乗るのって常識でしょ!?
全く……ピンパラ通信読んでるんだったらそこんとこも分かっててほしいね。え?関係ない?ははは、知ってる☆

「そんなことよりもほれ、新入りだ」

今サラッと重要なこと言わなかった?なんか「はい、お土産」的なノリだったんだけど!?
ジョナサンが指差す方を向けば、バッと風を切る音が。うーん、もしかして私かなりテンション高い?……おーっと私の視界の先にいる二人は何やら引いているぞ?気にしない。

水色のつんつん頭の男の子と桃色の髪の三つ編みが特徴的な女の子。男の子の方はシロウ君で女の子の方はタマキちゃんというらしい。ついに私にも後輩が……!「よろしくお願いします!先輩!」とか言われちゃったりするのかな!?

「私はカザリって言うんだ。よろしくね、シロウ君にタマキちゃん!」

タマキちゃんはすごく可愛い笑顔を見せ、シロウ君はぽかんとこちらを見たあとに「よ、よろしく…」と返してくれた。

「ぺぺぺぺぺーーー!!!」

と、同時に何かが私の顔面へダイレクトアタックしてきた。

「ぶへっ!?」

なんかすごく変な声出た!と、それは置いといて。とにかくこれは一体なんなのかな!?何も見えない!!

「あぁ、こらペッタン!いきなり張りついちゃだめでしょ!」

タマキちゃんの声が聞こえたと思うと、「ペペペ……」という鳴き声(?)と共に私の視界がクリアになった。一体なんだったんだろうと思ってキョロキョロ見回ると、タマキちゃんの腕の中になんともまぁ不思議な生物が。

「え、そのコ何?」

黄色いペタペタしたなんかちょっと可愛い謎生物を指さして聞く。

「こいつはペッタンって言うんだ。」

「ぺぺぺぺぺーー!」

ペッタンと呼ばれた謎生物がこちらに向かって何かを言っているけど…ぜんっぜんわかんないや。

「よろしくねー。ペッタン!」

そう言ってペッタンの手を握った。ん、これは…。

「ちょっとペッタン借りていい?」

すっごいモチモチ!これはヤイバに見せてあげなくちゃ!タマキちゃんからペッタンを拝借してヤイバを探す。廊下を走っているとバトルルームの前でヤイバを発見。

「ヤイバー!見て見てこのコすっごくモチモチなの!」

私がヤイバの近くまで来ると、ペッタンがヤイバの元へ飛び出す。そしてそのまま……

「ぺぺぺぺぺーーー!!!」

先程の私と同じく顔面に一撃入れられました、と。ヤイバは本当に何がなんだか分からないと言った状況で、ずっと「What!?」って言ってる。写メ撮りたい。

「ね?すっごいモチモチでしょ?」

ずっとあの状態だと窒息しちゃいそうだから、ペッタンを外してあげる。

「いきなり、すぎる、だろう……!」

あ、息上がってる。やっぱ酸素……というより、空気が吸えなかったんだ。それは悪いことをした。

「それにね、新しいブレイザーさんが入って、私もついに先輩だよ!」

ちゃんとしたブレイザーになってくれる人は少ないし、この支部に入ってきたって人も大体は研究者とかそういう人ばかりだったから、今回シロウ君とタマキちゃんが入って来てくれて本当に嬉しい。

「そうか」

そう言ってヤイバはわたしの頭を撫でた。……な、何故だ!?そんなに私は子供っぽいの!?……まぁ、自覚はしてるけどさ。多分ヤイバも後輩ができて嬉しいんだろうなぁ。認めるとかそういう話はまた、別として。





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