告白


トットリの片思い。私のベスフレ像を詰め込んでます。

なんだかホモって単語がいっぱいでてくるアレな話。










告白








思春期になるころには既に男子校、ガンマ団士官学校に入学していた。そしてそのまま、やっぱり男ばかりのガンマ団で働くことになった。

恥ずかしながら20代にもなって、恋をしたことがなかった。
だって恋っていうのは、異性を好きになることだと思っていたから。周りに異性がいないなら恋のしようが無いだろう。

恋愛なんて率直に言ってしまえば、子孫を残すための本能なんだから、当たり前だ。

でも……この感情は何だろう。

僕は、男で、相手も……男っていうのは



「ホモだべ」

突然耳に入った親友の声に目を見開いた。
いつの間にか自分の心の声が外にもれていたのかと思い、動揺する。

「は……へ?」
「話聞いとらんかったべ?」

さっきから喋ってたらしいが、全く耳に入ってなかった。

「アラシヤマの話だぁ」
ああ、あいつか。と自分のことでは無かったことに安心する。本人は認めないけど、あいつはホモなんだろう。シンタローへの執着心は異常だ。友の意味をわかっていない。

そういえば、シンタローにもホモ疑惑があったっけ。それは疑惑であって、実際はブラコンでショタコンで変態なだけなんだろうけど、全くガンマ団は総帥からしてどうかした奴ばっかりだ。そんな奴らの中に居るから僕までおかしくなったんだ。

―――友の意味って?


とりあえず、恋人では無いということはわかってる。

……僕とミヤギくんは友なんだ。親友なんだ。
それ以上でもそれ以下でもない。
それ以上になりたいと思ったのは、いつからだろう。


なんていうか、つまり、僕とアラシヤマって同類?

この忍者トットリが

根暗で、ヒキコモリで、うざくて、友達の居ないアレと同類?


……それは嫌だ。

「おーい、難しい顔してどしたトットリぃ」

青い瞳、金髪、白い肌。なのに口を開けば東北訛り。顔しか取り柄がないようなド阿呆だけど、僕の信頼するベストフレンドで、片思いの相手。

綺麗な顔に見つめられて、胸が高鳴るのを感じた。
非生産的でもアラシヤマと同類でももうどうでもいい気がしてきた。というか、恋っていうのはそういう問題じゃない。
そんなことにいまさら気付いた。

自分もベストフレンドに負けず劣らずド阿呆だ。

これは同類だとかなんだとか以前に自分の問題なんだ。

「ミヤギくーん」

目を合わさずに言う。

「ん〜あ?」
けだるそうな阿呆面に似合う阿呆な声が反ってくる。

「好きだっちゃ」
告白してみた。


「オラも好きだべトットリィ〜」
笑いながらの軽い、likeの返事。予想通りの返事。

予想が裏切られるのをほんの少しだけ、期待してたんだけど、

「ミヤギくんは僕の大好きなベストフレンドだっちゃ」

僕は青い瞳を見て、精一杯の笑顔でLikeに答えた。




僕らは最高のBest friends









――――――――――


真面目にカプ文なんて書いたの初めてな気がします。くそ恥ずかしいです。ド恥ずかしいです。

「愛してる」まで言わないとこの阿呆には伝わらないだろな、と思ってた。でも言ったらこの関係が崩れてしまいそうな気がする。そしてサラっと失恋。

周りから見たら充分バカップルだけどなんだか報われない、そんなトットリくんでした。



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