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アクアマリン色の幸せ


今日は日曜日。
恋人同士である綾音と大河は買い物にきていた。

「大河くん!お待たせ!」

「…遅い。」

「ご、ごめん…。」

申し訳なさそうに謝る綾音に、大河は溜め息をついた。

「もういいから。早く行こうぜ。」

「…!うん!」





「…で、どこいくの。」

「えっ…と、服、みてもいい?」

「いいよ」

すると綾音はぱぁっと顔を輝かせて、近くの衣服店に駆け出した。

「うーん、どれにしようかなぁ…。」

むぅ、と眉間にシワをよせ、綾音はあれこれと手に取る。


20分ほど悩んだ後、大河がふとあるものに目を止めた。

「これは?」

「…ワンピース?」

薄い黄色のワンピースだった。ところどころにレースがついている。

「可愛い!…似合うかな?」

「いいんじゃない?」

「じゃあ、これにする!!」

綾音はニコニコしてレジに向かった。
そしてまた、大河も何かを持って、別のレジへならんだ。




「ありがとう、大河くん。いい買い物ができたわ」

「いいよ、別に。それより、腹減らない?なんか食べようぜ。」

「うん!」






「…おいしい!」

「本当、女って甘いもんすきなんだな。…太るよ?」

「な…し、失礼ね!」

大河は本日3つ目のケーキを食べている綾音をからかう。

「ほら、クリームついてるし。」

「えっ!どこどこ!?」

「ここ。」

いいながら、大河は身を乗り出し、顔を近付ける。そして、綾音の口の横についたクリームを舐めとった。



「…%&×#¥〇*////!?」


顔を真っ赤にして慌てふためく綾音をみて、大河は心底おかしそうに笑った。

「…動揺しすぎっ」

「だ、だって…」

「本当、アンタって可愛いよね」

大河の言葉で綾音は更に赤くなった。


(もー!大河くんてば…)







「あ、そうだ。」

暗くなり始めた帰り道、大河が突然思い出したようにつぶやいた。

「?どうしたの、大河くん…」

キョトンとする綾音をよそに、大河はパーカーのポケットに手を入れる。



「これ、あげる。」そういって桃色の小さな包みを、綾音の手に乗せた。

「?なに?」

「あけてみて。」

綾音はそろそろと包みを丁寧に開いた。

「っ…!可愛い…」

綾音は思わず言葉を失った。
四つ葉のクローバーのついた髪飾りだった。
アクアマリン色の水晶が埋めこまれている。

「気に入った?」

「うん!ありがとう!」




今はこれが限界だけど、いつかは…

笑顔で歩く綾音をみながら、大河は強く決意するのだった。





アクアマリン色の幸せ





その数年後、綾音の左手の薬指には美しいブルーが輝いていた。




END



絢さん!
16000hitありがとうございました☆
本当に遅くなりました…
その上こんなものを送りつけてしまってスミマセン(>_<)

『付き合った後の大綾』とのことでしたね!
『たまにはラブラブを!』と思いましたが、あまり上手くいきませんでした…(泣)

本当にスミマセン(;_;)

こんなもので良ければお持ち帰りください!