女の私がみんなの為に出来ることはすごく少ない。
だから、出来ることをたくさん見つけて、少しでもみんなの役に立ちたい。
「田島くん、泉くん。飲み物どーぞ」
「サンキューしのーか!」
「どーもな」
休憩に入ったチームメートの二人に紙コップをわたす。
すると次々にチームのみんなが集まってきた。
「はい」
「ありがとー」
「ども」
「いつも悪いな」
「いえいえー。マネジですから!」
みんな律儀にお礼を言ってくれる。お礼を言いたいのはこっちなのに。
「ありがとなぁー。…しのーかも水分補給しなよ?」
「そーそー。たまには休憩しなきゃ。」
「うん。ありがと水谷くん、栄口くん。」
そう言うと二人はニッコリ笑った。
飲み終わるとすぐに練習を再開する野手組と入れ代わるようにしてあのバッテリーがやって来るのが見えた。
「───っとにお前はよぉお!」
「ご、ごめ、な、」──…あー…またやってる。
仲が悪い訳じゃないんだろうけどなぁ。
苦笑いで二人の方に飲み物を持って向かう。
「おー、サンキュー篠岡」
「あ、ああ、ありが、と!」
「どーいたしまして」
阿部くんの視線にビクビクしながら、三橋くんがスポーツドリンクを飲む。
野手の人達はノックを始めた。
金属音と大きな声が気持ちいい。
「……いーなぁ……」
口に出したと気がついて、ハッとした。
びっくり顔の三橋くん(いつもだけど)と阿部くんと目が合った。
「…えっ…と」
(マズイ事…いったかな…)
急に不安になり、目線をそらす。
「──……こ、こ、」
「…?」
突然言葉を発した三橋くんに、私は頭が?でいっぱいになる。
「…こ、…こ」
「こ?」
「『甲子園』」
三橋くんの言葉を引き継ぐように、阿部くんが言った。
「……甲子園、連れてくから」
「………!!」
「いっ、一緒、に、行こう、ね!」
今度は、私が目を丸くする番だった。
でもね えっとね うまくいえないけど幸せだ初のおおふり小説はらーぜ×ちよちゃん。
タイトルはセンチメンタル バスから。大縄で歌ってましたね!
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