蘭←青 久しぶりの再会的な
「久しぶりだね」
「ああ、久しぶりだな」
「髪切った?」
「一年前にな」
「変わったね、」
「そうだな」
「最近何してるの?」
「別に」
「そっか。」
「………………、」
「ねえ、」
「…………、」
「今は何してんの?」
「……別に、」
「そっか」
「…………、」
「元気?」
「………別に、」
「そっか、俺は普通だよ」
無口になった兄。久し振りに会った兄は変わっていなかった
強いて言えば口数が少なくなったこと。俺が泉井青葉の時から何も変わってない
「今日、暇なの?」
「………別に、普通」
「そっか、」
俺は兄が好きだった、愛していた。「ホモなの?」ホモではない、兄だけが好きなだけだった。どちらかと言うと普通にノンケだし人並みの恋だってしていた。「じゃあなんで兄に?」自分でもわからない、気が付けば好きになっていたのかもしれない。もしかしたら生まれた時から好きだったのかもしれない。いや、利用する数日前に好きになったのかもしれない。「今は?」今も好きかもしれない。けどそれすらもわからない
「これから、空いてる?」
「……多分、」
「じゃあご飯食べに行かない?」
「……………、」
「俺とは、嫌?」
「別に」
だから、愛を試すなんて馬鹿らしいけどしてみたくなったんだ。この気持ちが本当ならば俺は兄をまた好きでいられる
これ即ち、
永久の溺愛バイオレンス
2010.06.19