幽→静



絶対気付かれないなんて定かではなかった、絶対なんて何処にもないというのも定かではない。ならば絶対なんて誰が言ったのだろうか、絶対というものは例えば不老不死には絶対なれないとか宇宙人には絶対なれないとか、まあ属に言う非現実的な物である。絶対なんてただ自分がそうであってほしいと思い絶対と考える訳であって、自らこの世界で有り得る事を絶対と言う事は不可能であった。いやその不可能も定かではないと無限ループが繰り返す。また例えの話となるが、よく男性が男が男を好きになるなんて有り得ないなんて言う話を聞くが世の中には同性愛者なんて数えきれない程居る訳であってその有り得ないと言う言葉は有り得るというものに変わってしまう、だがその有り得ないには二つの意味が存在していた。まず始めに一つの有り得ないは、存在しない物に対しての有り得ないである。宇宙人があそこにいるよ、に対し有り得ないなどと使うものだ。二つめの有り得ないは、人としてない、や存在否定などでだ。例えばお前有り得ない、とよく学生が使うであろう、悪口、と言ったものだろうか
話が完全に逸れてしまったが、元々あんな兄だから気付かれるとは思っていなかった。あんな兄と言う言葉は侮辱に近いが、別に侮辱している訳ではない。寧ろ尊敬をし、愛している程である。だからこそ己は芸能界に入っても、スキャンダルなど起こしはしていない。勘違いしている人が多いから言っておくが、聖辺ルリとはそういう関係ではない。周りから見れば己はただのホモに見えるかもしれないが本当に兄を愛しているんだ

「幽、お前」

(けれども、バレたくはなかった)

自分の世界に罅が入り崩れていく音がした




2010.06.18

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