お姫様と王子様

―― ねぇ、あたしの声 君の元まで届いてる?

 君と出会ったその時から


 ずっとずっと……




『ラビ!コムイ室長が呼んでるよー』

「おう、今行くさぁ」





 しばらく待っていると、ラビが部屋から浴衣姿で出てきた。



「待たせたさ!」


『何で浴衣なんて着てんの? まさか……私服?!』



 あたしが尋ねると、ラビは笑ってあたしの言葉をかわした。

 しつこく問い詰めるとラビは、コムイのトコまで行けば分かるさ、とだけ教えてくれた。







―― コンコン


 ノックをしてコムイ室長のいる部屋、室長室へ入る。


『コムイ室長ー、ラビ連れてきましたよ』

「………」


『室長?』


「………」


 部屋ではコムイ室長の規則正しい寝息が響いている。


「コムイったら、また寝てるさぁ。」



『室長、起きないと室長がリナリーの****を****してるのバラしますよ』

「ど、どこでその情報を?!」

『さーね。ところでコムイ室長、何の用?』


 コムイ室長の台詞を軽く無視しつつ室長に問い掛ける。


「あー、日本でねお祭りがあるらしいんだよね。それでノアとか伯爵がいるらしいから、偵察に行ってきてほしいんだ。」



 ノアと伯爵って…敵の勢力大集合じゃんか。


『その任務って2人で行くんですか?』

「俺と2人じゃ不満?!」

『だってマジでノアとか伯爵いたとき困るじゃん?』

「いや、今回は様子見だから大丈夫。もう祭楽しんじゃってもいいくらいなんだよ」



 そんな任務でいいのか…。

 疑問に思ったが、せっかくの楽でビックな任務。

 逃してはならない気がして、この思いは胸に閉じ込めておくことにしよう。


『祭の任務だからラビが浴衣だったんだ…!』



 そう呟くと、コムイさんがある提案をしてきた。

「あ、そうだ。なまえちゃんも浴衣着る?」

『え、いいんですか?!』

「勿論!隣の部屋にリナリーがいるはずだから、リナリーに着せてもらって」

 コムイ室長のその言葉に甘えて、あたしは浴衣を着せてもらう事にした。






 リナリーに浴衣を着せてもらって、室長室に戻ると何故かラビとコムイさんは赤面していた。


『2人共…どうしたの……?』


「いや、なんでもないさ!!!!!早く任務行くさ!」


 なんだかよく分からないけど、ラビに手を引かれ、ノアのいるお祭りに向かう…



 というか動きにくいなあ…









めんどい、行きたくない
(ラビー、動きにくい)
(俺がお姫様抱っこしてやるさ〜)



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