▼御近所様
―― ピーンポーン…
ああ、またか。
そんな事を思いながら、私は部屋に鳴り響くチャイムを無視する。
―― ピーンポピンポピンポピンピーンポーン
うざい、相当うざい。
ダメだ。このまま無視してたら近隣の住人さんにまで迷惑がかかってしまう。
『はーい。うざやさん、何のようですか?』
「ちょっとなまえ?俺はうざやじゃなくて、臨也だよ。」
……。
静まり返る、うざ…臨也さんの半径50km(くらい)。
臨也さんが、何初めて知ったみたいな顔してるの?、とツッこむ。
そんな臨也さんを軽く無視し、私は同じ台詞を繰り返す。
『何のようですか?何のようですか?あーあー、聞こえてますかー?何のようですかー!』
「…今思ったんだけど、なまえも俺並……いや、俺以上にうざいんじゃない?」
…………。
本当は、今すぐにでも臨也さんの方がうざいと訂正したかったが、さっきの自分の言動を思い出すと、相当うざいという記憶がある。
なので臨也さんの台詞は(またも)無視し、真面目に何の用か聞いてみる。
すると臨也さん、半殺しにしたくなるような台詞を吐きやがりました。
「特に用はないよ。ただ暇だったからね」
…ラブラブカップルですか(*´∀`*)?!
何ですか、その暇な時間は君といたいな、的な思考。
いや、臨也さんがそんな思考の訳ないですよ?!
そりゃあ、私も分かってますけど……。
ちょっと、いや本当にちょっとだけ…… 期待したくなっちゃうじゃないですか
思わせぶりですか?
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