MEMO



思い付いたものをぼそぼそ
区切ったり口調を変えたり何でもしちゃって下さい



001
笑って頷く君は明日へ希望を抱きながら笑顔で去っていく。
大きく自身に向かって振られた手は白くて細い。見たことないのだけれど、天使はあんな腕をしているんだろうと頭の端っこで呟いた。じゃあボクはどうなんだろう、赤く染まる住宅街に囲まれながら首をかしげたボクを嘲笑うかの様に黒猫が通りすぎていった、ある春の16日。


002
差し出された手を払うのは仕方がなかったの。
ああするしかなかった。言い訳だと叱って、馬鹿だと嘲笑って、不幸だなって抱き締めて。そうしてくれれば、なんか、良くわからないけど救われそうな気がするの。だからお願い。血濡れた貴方の真っ赤な腕で包み込んで、深い深い闇の底に連れていって


003
花のように咲けと名付けられても、
私はどう抗っても決して花にはなれぬのです。
当然でしょうが、その想いに答えたくて幼き日の私は花になろうと必死だったのです。母はなんとも優しい眼差しで私の頬をつつみ、父は笑顔で頭を撫でながら応援してくださいました。幼き私は思ったのです。
「 これが、花 」


004
「生きていなければ良かったのに」
なんて煩いな、自分が一番良くわかってる。悲劇のヒロインを演じて生きてきた17年。ぼろぼろと流していた涙は欠片もなく、鼻水がずるずると出るだけ。『私は』と生きてきても、未だに“私”は”私”に出逢えてない。神様は残酷なのね、それとも全て生きてきた所為?


005
貴方は覚えているでしょうか。
とても美しく儚く幸せだったあの夜のこと。私は誓いました、貴方を愛すと。貴方も私を愛すと誓ったあの場所をです。あの頃は貴方と赤い糸で結ばれていると思っていたのです。でも、薬指を縛り付けていた重りは貴方に投げ付けてしまったし、貴方も私の目の前で捨ててしまった。
もう、なにもかも遅いのです。


006
透き通る青に包まれ、ごぽごぽと息をする。
太陽に照された青はきらきらとダイヤモンドみたいにひかり輝いて、私の体を淡く照らした。奥底でさらさらと流れる砂利に浮かぶ影はまるで人魚のよう。このまま眠ってしまえばキミ達と一緒になれるのかな、なんて。無理だとわかっているからそんなことはしないけど、感謝を込めた口付けをキミ達にさせてほしい。


007
6文字の関係から4文字の関係になりたいの。
広くなっていく背中、高くなっていく背、低くなる声、筋肉質な体。全てが憎らしい。それでも好きなの。ちっちゃい頃からいつも一緒だった私達の6文字で出来た壁が大きくてどうしようもできなくて。突き破りたいけど怖くて出来ない弱い私を過去のキミが指をさして弱虫と叫ぶ


008
白ほど汚したいって思うものはないよ。
暗闇のなか、懐かしい貴方の声が響いた気がして。暗闇を散歩した。上下左右が分からないココはとても居心地が良く、離れがたい。けれど、貴方の元へ行きたい。真っ白で、魔に染まった貴方の元へ行きたくて。
何度、会いたいと口からこぼしたんだろう。暗闇のなか、痛む足を引きずりながら歩く私はいつになったらゴールにたどり着けるのだろう


009
“笑えない冗談はよしてくれ”
それが口癖の彼は何度も何度も、言葉を教えられたインコみたいに繰り返す。その言葉に何度“冗談じゃないよ”と口を動かしたことか。数えていたらキリが無いのは確かだ。そして今日もまた彼は繰り返すから同じように返したかったけど、イタズラしたくなったの
『       』
最後に言い返した言葉に彼は涙を流しながら笑った


010
ステラレタンデショウ?
最近携帯が震えなくて、会えなくて、必要とされていなくて、呼ばれなくて、触れられてないの。目の前にあの人はいるのに透明の壁が遮って同じ空気すら吸わせてもらえない。壁越しに手を伸ばしたってあの人は伸ばし返してはくれない。あの人を傷つけてしまったのだろうか、でもあの人は楽しそうにわらってる。なんで、どうして。そんな私にワタシが言い放ったコトバに涙した。
嗚呼……そうか、そういうことなのか。


011
太陽みたいな笑顔も、悔しい悲しいと流す涙も、今に見てろと歪める顔も、興味ないと目を伏せるその顔も、全て僕のもの。僕にしか見せないその顔が可愛らしい、いとしい、愛くるしい。全て僕にしか見れなくて、僕にしか見せない顔。今すぐその顔を剥ぎ取って、模型にしたいくらいに愛してるんだ。
まったく、キミは本当に罪深いなぁ
僕をこんなになるまで狂わせちゃったんだから


012
私の頭を彩るお花達はこんな私の為にもぎ取られたのだろう。
ふわりと乗せられた貴女達は軽くてとても重くて、私には支えきれないと思う。そう言えば貴女達に怒られるだろうか。けれど、あの人がくれた貴女達を粗末にするつもりは欠片もなくて、むしろどうしたら永久に残せるだろうと頭を悩ませているの。私のちっぽけな力で枯れる貴女達を永久に残せるだろうか。


013
「俺の話を聞いてくれ。俺の嫁の話なんだけど、ってそんな呆れた顔すんなって。俺の嫁さ、すっげー可愛いの。いってらっしゃいは言ってくれねぇけどおかえりは言ってくれんだよ、可愛いよな。でさ、ちょっかいかけすぎたら怒るくせに構ってなかったら構えよって怒ってくるんだよ、もうツンデレだわほんと。可愛いツンデレ。しかも休みの日とか気付いたら俺の隣で寝てんの、もう悶えるよな可愛すぎて。
…あ、言い忘れてたけど嫁って猫のみーちゃんのことな。」


014
貴方が胸を上下に動かしているのを見てた。
ぼやける視界、貴方の胸に左手を置いて貴方の胸を一撫で。死んだかのように眠る貴方に目が覚めないようなかわいらしいキスをする。貴方の顔に降りかかる雨を拭う余裕なんか無くて、ぶるぶる震える体に鞭を打った。これで終わる、本当に本当の最期。
右手に握りしめたソレは月に反射して輝く。
『 ダーリン、良い夢を 』


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