ビンに入った錠剤が軽やかな音を立てる。
「病気てすか?」
「んーん、ホルモン剤」
黒子の問いに答えて、黄瀬は口に放り込んだ小さな薬を水で流した。
「事務所から、義務づけられてるんスよ」
「はぁ…」
興味なさそうに相づちを打って、黒子は感想を口にした。
「モデルって面倒くさいですね」
「せめて大変って言って」


眩しい日射しで目が覚める。
伸びをしながら体を起こした黄瀬は、小さな違和感に動きを止めた。
いつもの自室。いつもの朝。そんな中、自分だけがいつも通りではない。
「え…あれ…?」
ペタペタと自分の体を触って、見て、確かめて。
黄瀬はさぁっと青ざめた。


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というわけで、後天性にょたです。
大丈夫だ問題ないという方だけ、どうぞ。

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