ビンに入った錠剤が軽やかな音を立てる。 「病気てすか?」 「んーん、ホルモン剤」 黒子の問いに答えて、黄瀬は口に放り込んだ小さな薬を水で流した。 「事務所から、義務づけられてるんスよ」 「はぁ…」 興味なさそうに相づちを打って、黒子は感想を口にした。 「モデルって面倒くさいですね」 「せめて大変って言って」 眩しい日射しで目が覚める。 伸びをしながら体を起こした黄瀬は、小さな違和感に動きを止めた。 いつもの自室。いつもの朝。そんな中、自分だけがいつも通りではない。 「え…あれ…?」 ペタペタと自分の体を触って、見て、確かめて。 黄瀬はさぁっと青ざめた。 ********** というわけで、後天性にょたです。 大丈夫だ問題ないという方だけ、どうぞ。 戻る |