銀魂BOOKA | ナノ
護るもの


ベン‥ベベン…


三味線の音が静かに響く





万斉「………」











万斉【白夜叉!
貴様は何がために戦う?
何がために命をかける?

この国に護る価値など、もはやない!
坂田銀時、貴様は亡霊でござる。
かつて侍の国を護ろうと晋助らと共に戦った思い……。
それを捨てられず妄執し、とらわれる生きた亡霊だ。
ぬしの護るべきものなどもうありはしない。





銀時【俺ぁ、安い国なんぞのために戦ったことは、一度たりともねぇ。

国が滅ぼうが、侍が滅ぼうが、どうでもいいんだよ。

俺ぁ、昔っから、今も昔も、俺の護るもんは、
何一つ変わっちゃいねぇ…











ベベン…ベンベン…‥




万斉「……護るもの‥で、ござるか…‥」



思い出しながら、三味線を弾く







また子「…‥さいっ!…万斉!!
聞いてるんスか!?」




万斉「ん?
何でござるか?」




ピキッ…


また子「だぁ〜か〜らァ〜〜‥(怒)
晋助様が呼んでるって言ってんスよ!!!

ヘッドホン取れッ!!!(怒)」



万斉「晋助が…?
………、分かった…。
今、行くでござる。

…ああ、それと、あんまりピリピリすると、肌がそれ以上に老化するでござるよ?(笑)」


三味線を置いて立ち上がり、どこかに行く





また子「………(怒)
今度、絶対、ヘッドホンぶっ壊してやるッス…。」



















高杉「…フゥーー‥」


空に向かい煙を吹かす




万斉「…晋助。
珍しいでござるな?
拙者を呼ぶだなんて。」



高杉「…万斉。
おめぇ、あれ以来、調子が悪いみたいじゃねぇか…。」



万斉「そう見えるでござるか?」



高杉「クククク…(笑)
…銀時の事を気にしてんのか?」



万斉「考えたくもないのに、考えてしまうでござる。」



高杉「そうか‥。」



万斉「晋助。
少し楽しんで来て、良いでござるか?」



高杉「好きにしろ‥。」



万斉「感謝するでござる…」


そう言い、高杉に背を向ける








高杉「…楽しむ‥ねぇ。

ほりだしモンに、釘付けにならねぇか、見物だなぁ…。

ククククッ…。(笑)」



ある人物を思い出しながら、もう一服、煙を吹かす…
























万事屋





新八「銀さん!!」



銀時「…ん゛ーー…?」



新八「もう、銀さんっ!
いつまで寝てるんですか!!」



銀時「…3時まで〜〜‥」


布団をかけ直し横を向く



新八「誰も何時までか聞いてませんよ!

ほら!
起きてください!
布団が干せないじゃないですか!!」


銀時の掛け布団を取る



銀時「もう‥、新ちゃんのいけずー…。」



新八「いけずでも何でも良いですから、起きてご飯食べてください!」



銀時「じゃ、…ん。」


新八の方を向き、肘をついて頭を支える



新八「?
『ん。』って何ですか?」



銀時「何って、おはようのキス。」



新八「………ι

……‥何か、涙出そうです‥ι」


頭を抱え、ため息をつく







ピンポーン…




神楽「お?
おい、ホモ夫婦。
誰か来たアルよ??」


もぐもぐ…

ご飯を食べながら教える





新八「Σえ…!?ι
うそっ、最悪だ…ι
まだ、布団も片付けてないのに…ι」



銀時「いいじゃん〜。
居留守つかおうや〜。」



新八「ざけんなよ、天パ!
今月、苦しいのにっ!!
さっさと起きて、玄関に行ってくだ…‥」




万斉「まだ、ご飯も済ませてないとは‥、生活のリズムが崩れすぎでござるな。」


ソファーに足を組んで座る



新八「Σなっ!!ι」


銀時「Σおまっ…!!」


神楽「Σむをっ…!!」






万斉「もう、昼近いでござるよ?」






銀時&新八&神楽
(いっ、いっ、いつの間にィィィィーーッ!!!!!!ιι)



















神楽「なんか、ヤバイ臭いプンプンの兄ちゃんが来たアルなー‥ι」


新八「そうだね…ι
何しに来たんだろ…?ι
依頼かな??ι」


2人でボソボソ喋る










銀時「てめぇは、あの時の…‥」


着替えて寝室から出てくる




万斉「拙者のこと、覚えててくれたでござるか?」






新八「え…ι
銀さん、知り合いなんですか!?ι」



銀時「知り合いじゃねぇが…、知ってる顔だ。」



万斉「最近、会ったばかりでござるよ。」



神楽「最近って言ったら、マヨラーの事件で忙しかったネ。
その時、知り合ったアルか、銀ちゃん。」



銀時「あー…、まぁな。」


ボリボリと頭をかく



新八「ふーん…。」


万斉の隣に座り、見る




銀時「おい、てめぇ。
わざわざ、ウチに何しに来やがっ……‥」




万斉「拙者の名は、河上万斉でござる。
ぬしは、何て言うでござるか?」



きゅっ…

手を優しく握り、抱き寄せる




新八「えっ、え…?ι」


突然の事に驚く






銀時「聞いてんのか、てめぇっ!!
なに新八の手、握ってんだッ!!!!(怒)」


神楽「ひょっとして、あれアルか?!
真選組のクソ野郎共と一緒で、新八目当てで来た、あれアルか、お前!!」






万斉「可愛いリズムを奏でるでござるな?
そういうの、好きでござるよ?」


銀時と神楽を無視して、新八の左胸に手をあてる


新八「あ、あのっ…///ι」


おどおどする



万斉「クスッ‥。
可愛いでござるな…。」



カァーーッ////

新八「…っ//////」


どアップで囁く万斉に、顔を赤くする








ダンッ!!

机に足を激しく叩きつける




銀時「おい、コラ‥。
なに人のモンに勝手に手出してんだ…?(怒)」



神楽「いや、銀ちゃんのモノじゃないアル。」





万斉「人のモン…?
この子は、坂田銀時のモノでごさるか?」



新八「えっ…ι
いや、僕は…‥ι」



銀時「そうだっつってんだろ!!
分かったら、さっさと俺の新八から離れろ!!(怒)」


神楽「だから、銀ちゃんの新八じゃないアル。」




万斉「新八でござるか。
リズムも名前も、全て可愛いでござるな、新八。」


新八を見つめる



新八「河上さん…///」


カッコよさに頬を染める




銀時「人の話、聞いてる!!???

新八も赤くならない!!」


指を差して、大声を出す




神楽「銀ちゃん。
近所迷惑アル。」



ずず…

お茶を飲む







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