2011/04/23
桃色吐息
しとしとと降り止まない雨が窓ガラスを叩く。
静寂の室内に響く音を聞きながら、オラ達はキスをした。
深く重なった唇の熱が、全身を侵食してくるようで、無意識に身震いする。
そんなオラの仕種に、べジータが慰めの手を寄越す。
まるで怖じ気付いてしまったかに見えたのだろう。
双肩に伸びて来たべジータの腕がオラを抱き寄せ、瞬く間に堅固な揺籃へと閉じ込められる。
そんなに過保護にするなよ。
甘えたくなっちまうだろ?
咥内で跳ねる水音と、今は遠い筈の雨音が混ざったような気がした。
カカ視点は書き辛い。
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