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すみません管理者なので先にポーンと貰ったやつ投げまーす! ************ アル、カイ、アッシュ、ソウの四人は珍しくアイリスから三日間の休暇を貰っていた。 『いつも任務漬けだからな、たまには羽を伸ばしてくれ』との事らしい。 カイとアッシュはその言葉に目を輝かせ、アルはどうでも良さそうに、ソウはいつもの無表情を保った。 最も、放っておけばいくらでも無理をするソウは休暇に難色を示したがクロエとイアルから何か言われたらしく大人しく休暇を享受した。 とは言え、特にやることが無かった四人はカイの希望でアジトから少し離れた図書館へと足を運んだ。 前に入ったメビノスの図書館よりは小さいが、それでもカイは目を輝かせ、嬉々として入って行った。 その様子にやれやれ、とため息をついたアルも、それに続くようにソウとアッシュも図書館へと入る。 アッシュは難解そうな本には目もくれず早速司書の女の子に声をかけ始め、それを横目に見ながらアルは壁一面に並んだ本を見る。 ソウはアルから少し離れた場所で、同じように本を物色していた。 そういえば、カイ程では無いがソウもよく本を読む奴だ、とアルは思い出す。 何回かソウとカイが本の話をしているのを見た事がある。 かく言うアルも決して本が嫌いなわけでは無い。 レジスタンスに入る前はカイに付き合って図書館に入っては、それなりに読んだりもしていた。 ただ、カイと違ってフィクションは好まなかった為、あまり話題に本が上がる事は無い。 そんな事を思いつつカイの姿を探すと既に山程の本を窓際の机に置いて、更にまだ読むものを物色しているところだった。 (読み切れんのかよ…) 若干呆れつつ、しかし何を言ったところで決して本を減らす事はしないのだろうと熟知しているアルは何冊かの本を手に取ると空いてる席を見つけて腰を降ろした。 空いてる席、と言っても図書館自体が小さく、そもそもグランバスタの人口が少ないので今現在図書館に居るのは職員とアル達四人のみだった。 ーー穏やかな、時間だった。 自分達が戦っている事など、忘れそうになる程に平和な時間だった。 暫くして何冊かの本を読み終えた アルが本を返そうと席を立つと、視界の端に見慣れた金髪を見つけた。 高い位置にある本を取ろうとしている様で、ふらふらと不安定な脚立に乗ったカイを見て、呆れたようにアルはため息を吐く。 (危なっかしいな、おい) そう思ったアルの目の前で、一冊の本を抜き取ったカイの身体が大きく揺れた。 「うわ…!」 「カイ!」 咄嗟に駆け出したアルの上にカイと何冊かの本が落ちてきて、流石のアルも床に倒れ込む。 「いって…」 ゴン、と鈍い音がして打ちつけた頭を片手で抑えたアルを、その上に不時着したカイが慌てて気遣う。 「あ、アル!?ごめん!!」 「お前な…少しは気をつけろよ…」 「ごめん…」 「届かないなら呼べば良いだろ、俺でも誰でも…」 全く、とため息を吐きながら目を開けると予想よりもカイの顔が近くにあり、瞠目する。 アルとカイでは15センチ近くの身長差がある為、普段から目線が合う事はあまり無い。 カイの綺麗な碧眼がじっとこちらを見つめているのに気づいてアルは少し戸惑った。 「なんだよ…?」 「え、あ、アルって綺麗な顔してるよなーって」 「え……は!?」 全く予想しなかった言葉にアルは珍しく慌てる。 そんな事を言われたのは初めてだったし、まさかカイにそんな事を言われるとは思わなかったのだ。 「おま…何…!」 「あ、アルが照れてる」 あのチャラ男から何か悪影響を受けたのだろうか、と割と本気で心配するアルを他所にカイは尚も言葉を続ける。 「アルって恰好良いっていうより綺麗だよね、あ、恰好良いんだけど!」 「か、カイ…?」 彼はこんなことを言うタイプでは無かったはずだ。 随分長い間一緒にいるが、彼が誰かを綺麗だとかそんな風に言うのを聞いた事がない。 (というか綺麗ってなんだ、綺麗って) 「何馬鹿な事言ってんだ、カイ」 「馬鹿な事じゃないよ! アルの髪の色とか、凄く綺麗だと思うんだけどな」 真面目な顔でそう言われてしまうと、何と返せば良いか分からず言葉に詰まる。 じっとこちらを見る澄んだペリオドットのような瞳に戸惑う自分が映っているのが見えた。 元より反抗っ気が強いアルはそれがなんだか気に食わなかった。 やられっ放しは性に合わない、と一度心を落ち着けるとカイを真っ直ぐに見返した。 「俺は、お前の色の方が好きだけどな」 そう言ってにやりと笑うとゆっくりとカイの顔が赤く染まっていく。 実際、アルは何の面白みも無い自分の銀色よりもカイの金髪や透き通った翠の瞳の方が綺麗だと思うのだ。 「あ、アル!? どうしたの、急に!」 「お前が先に言い出したんだろ。 あと、お人好しで良く詐欺に合ったり、本読む時いっつも目ぇキラキラさせたりするとこ、嫌いじゃないぜ」 「も、もう良いから!それ以上言わなくて!」 顔を真っ赤に染めて慌てるカイを見て、アルはしてやったりと笑みを浮かべたのだった。 「アル、それ反則だよ…」 「お互い様だろ?」 「やっぱり恰好いいんだもん。 イケメンってずるい…」 「はぁ!?」 (ねぇソウ、なんかすげぇあそこ入りづらいんだけど…) (まぁ…暫くはそっとしておこう)
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