短編 | ナノ


毎日あついです


いつにも増して暑い日射しが二人の男女に突き刺さる。


「暑いのぉ…」
『暑い暑い言うから暑く感じるんだよ』


容赦ない日射しはそう言ったところで緩みはしないが、あまりにも暑いとそう言いたくもなる。

そんな気持ちが名前には分からないのかと口には出さないが、内心文句を垂れるカク。そんな彼をよそに、1人アイスを食べる名前。


「お前それ今日何本目じゃ」
『3本目』


爽やかに言い放つ彼女にいい加減むしゃくしゃしてきて、思わず抱きつく。


『暑いのに何でひっつくのよカク!!』
「暑い暑い言うから暑く感じるんじゃろ?」


じたばた暴れる名前を軽々押し倒すと、その隙に彼女の手にあったアイスを奪い、元々自分のものだったかのように食べ始める。


『私のアイス!!もう返してよ!!』
「…返してほしいか?」


食べ尽くされたアイスの棒を目の前で催眠術のようにぷらぷらさせるカク。


『返してほしいって言ってるじゃない』
「仕方ないのう。じゃあ返してやるわい」


押し倒されているせいで、抗うことはできないのを知っていて、何をするのかと怪訝な顔をする名前にキスをするカクは、どろどろに溶けた液体を口から口へ流し込む。


暫くして唇を離すと、思い切り腰の上を蹴られ、早く退けと更に連発で蹴られる。


「解った、解ったわい。暴れるとまた暑くなるぞ?」


すぐに退けなかった理由が、顔を真っ赤にして、口を手の甲で隠す名前にドキリとしたなんて言えたものではない。


『今回は許すけど…、今度は買って返しなさいよ!!』
「参ったのう…、金欠なんじゃ」


ふにゃりと笑うと、手を突き出され、そのなかには幾らかお金があった。


『これで買ってきてね!!…二人分』
「…了解じゃ」


二人分というのを聞かなかったことにして買い物に行くカク。
後にヘトヘトになって帰ってきて、またアイスを貰ったのは言うまでもない。





毎日あついです





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毎日暑くて病みますね(^q^)
カク充したい今日この頃←



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