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中体連 1日目〜団体戦






「県大会に出れるのはたったの二校か…………」



名前もしらない誰かがそう呟いていた


そう県大会に出れるのは、たったの二校



その二校が今日決定されるのだ





「ひかり!そろそろ試合だからさ……ひかり?」



『………』



「(ゆっきーの事でも考えてるのかな)わーあんなところに幸村精市君がいるよー」



『ひっえっ…まっえぇ!!』



「……こーら、ゆっきーの事考える暇があったら試合の事でも考えてなさい!!」



『……えー…ちゃんと試合について考えてましたよ』



「ふーん」



『(精市か……)そろそろ試合なんだろ?』



「そうそう、早く行かないと怒られるよ」



『あー、はぃはぃ』





―――−−−---





試合は何事もなく無事に準々決勝まで上がっていった



次はライバル校とも言える学校




『(……勝てるだろうか)』



正直勝てる気はしない


いや、私達はいけると思うが後の2ペアがな……



でも今まで一緒に練習して戦ってきたんだ、勝てるはずさ


―−−−---




「ゲームセット!!」





「かっ、勝った…」



『フン、』



4-2とちょっと危ない試合だったけど、勝てた
途中不慮の事故があって苦戦したが……



『左目痛い』



「左目まだ見えないの?」


『いや…見えるのは見えるけどさ…少し痛い』



「でも災難だったね…ボレーをしようとしたらタイミングがずれて左目に当たるなんてさ」



『しょうがないよ…後衛はボレー練習なんてめったにしないからさ』



「冷した方が良くない?」



『別にいいよ…試合の支障にならないしさ』



「………そっか、じゃあ応援しよっか」




『そうだな…………このペアが勝てば県大会か…』



もう1ペアは1-4と、あっけなく終わってしまったしなぁ

やはり三年生が二人とゆうのはとても痛いな…


勝ってくれよ、絶対に…




「オーイ!ひかり、優衣!!」



『「!?」』



名前を呼ばれたと思えば、振り替えると野球部がニコニコと笑いながら手を振っていた




『なっ、なんで野球部が…………試合は?』


「俺達が負けるわけないだろ、なんせエースの俺様がホームランをかっ飛ばしたんだからな!朝飯前だぜ!!」



「そのわりには違う回で空振りが多かったよな」



「ちょっ、いらんこと言うなって!!」





何はともあれ彼等は県大会に出れるらしい

良かった良かった





「あっ、野球部に先越されてるよ!!」



「なんだ、ソフト部も来たのか、応援は俺達だけでじゅーぶんだっ!!」



「あんた達、ギリギリで勝った癖にその態度は何よ!!どーせ応援中に「かっとばせー!」とか言うつもりなんでしょうけど、野球とテニスは違うのよ?テニスでかっとばしたらアウトよアウト」



「なっんだとーっっ!!それぐらいしってらぁ」



ソフト部と野球部は犬猿の仲らしく、どちらがグラウンドを多く使うかで揉めてたらしい


しかし応援に来てくれたことは、なんとも心強いと思う




「おーいひかり!3試合目が始まるよ」



『あっハーイ』



−−−−−------






「6-2!!」



『……………』



ゲームカウント3オールファイナルゲーム



先に7点を先取した方が勝ちになるこのセット




「あと、あと1点でうちらの勝ち…だよね」



『そうだよ……これは絶対いける…勝てるよ』




こっちは二年生ペアで向こうの相手は三年生とゆうことで、少し不安だったけど


どうやら年齢の差はそんなに関係無かったらしい



まぁ普通に考えて年齢って余り関係ないよね






「6-3!!」



「1点とられちゃったね……」



『ドンマイドンマイ!次とってこー!!』



「6-4!!」



「二人とも声出してー!!」



「6-5!!」




「ねぇヤバくない?」

「二人とも焦ってるし」

「このままじゃ負け…」

「そこっ、静かに…」

「「すっすみません」」


小声ではなしているつもりでも私には丸聞こえですよー

ちなみに注意したのはソフト部部長、ありがとうよ部長さん



「6オール!!」


いわゆるジュースと言われるやつだ。飲むジュースじゃないよ、って今はそんな場合じゃない






今までガヤガヤと応援していた外野に緊張が走った



「レシーバリード!!」



ジュースから先に2点を先取した方が勝ちになる
レシーバリードとはレシーバ側が最初の1点を取った場合に使われる



こちらのチームはサーブ側だからあと1点とられてしまったら負けてしまう



そんな大事な場面だからか、観客も先生たちも私たちも息を殺してじっと見つめた


そんな緊張感ある空気を出してしまったのがいけないのか



「ダブルフォルト!!」



「ゲームセットッ!!」



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