2
中体連 1日目〜団体戦
「県大会に出れるのはたったの二校か…………」
名前もしらない誰かがそう呟いていた
そう県大会に出れるのは、たったの二校
その二校が今日決定されるのだ
「ひかり!そろそろ試合だからさ……ひかり?」
『………』
「(ゆっきーの事でも考えてるのかな)わーあんなところに幸村精市君がいるよー」
『ひっえっ…まっえぇ!!』
「……こーら、ゆっきーの事考える暇があったら試合の事でも考えてなさい!!」
『……えー…ちゃんと試合について考えてましたよ』
「ふーん」
『(精市か……)そろそろ試合なんだろ?』
「そうそう、早く行かないと怒られるよ」
『あー、はぃはぃ』
―――−−−---
試合は何事もなく無事に準々決勝まで上がっていった
次はライバル校とも言える学校
『(……勝てるだろうか)』
正直勝てる気はしない
いや、私達はいけると思うが後の2ペアがな……
でも今まで一緒に練習して戦ってきたんだ、勝てるはずさ
―−−−---
「ゲームセット!!」
「かっ、勝った…」
『フン、』
4-2とちょっと危ない試合だったけど、勝てた
途中不慮の事故があって苦戦したが……
『左目痛い』
「左目まだ見えないの?」
『いや…見えるのは見えるけどさ…少し痛い』
「でも災難だったね…ボレーをしようとしたらタイミングがずれて左目に当たるなんてさ」
『しょうがないよ…後衛はボレー練習なんてめったにしないからさ』
「冷した方が良くない?」
『別にいいよ…試合の支障にならないしさ』
「………そっか、じゃあ応援しよっか」
『そうだな…………このペアが勝てば県大会か…』
もう1ペアは1-4と、あっけなく終わってしまったしなぁ
やはり三年生が二人とゆうのはとても痛いな…
勝ってくれよ、絶対に…
「オーイ!ひかり、優衣!!」
『「!?」』
名前を呼ばれたと思えば、振り替えると野球部がニコニコと笑いながら手を振っていた
『なっ、なんで野球部が…………試合は?』
「俺達が負けるわけないだろ、なんせエースの俺様がホームランをかっ飛ばしたんだからな!朝飯前だぜ!!」
「そのわりには違う回で空振りが多かったよな」
「ちょっ、いらんこと言うなって!!」
何はともあれ彼等は県大会に出れるらしい
良かった良かった
「あっ、野球部に先越されてるよ!!」
「なんだ、ソフト部も来たのか、応援は俺達だけでじゅーぶんだっ!!」
「あんた達、ギリギリで勝った癖にその態度は何よ!!どーせ応援中に「かっとばせー!」とか言うつもりなんでしょうけど、野球とテニスは違うのよ?テニスでかっとばしたらアウトよアウト」
「なっんだとーっっ!!それぐらいしってらぁ」
ソフト部と野球部は犬猿の仲らしく、どちらがグラウンドを多く使うかで揉めてたらしい
しかし応援に来てくれたことは、なんとも心強いと思う
「おーいひかり!3試合目が始まるよ」
『あっハーイ』
−−−−−------
「6-2!!」
『……………』
ゲームカウント3オールファイナルゲーム
先に7点を先取した方が勝ちになるこのセット
「あと、あと1点でうちらの勝ち…だよね」
『そうだよ……これは絶対いける…勝てるよ』
こっちは二年生ペアで向こうの相手は三年生とゆうことで、少し不安だったけど
どうやら年齢の差はそんなに関係無かったらしい
まぁ普通に考えて年齢って余り関係ないよね
「6-3!!」
「1点とられちゃったね……」
『ドンマイドンマイ!次とってこー!!』
「6-4!!」
「二人とも声出してー!!」
「6-5!!」
「ねぇヤバくない?」
「二人とも焦ってるし」
「このままじゃ負け…」
「そこっ、静かに…」
「「すっすみません」」
小声ではなしているつもりでも私には丸聞こえですよー
ちなみに注意したのはソフト部部長、ありがとうよ部長さん
「6オール!!」
いわゆるジュースと言われるやつだ。飲むジュースじゃないよ、って今はそんな場合じゃない
今までガヤガヤと応援していた外野に緊張が走った
「レシーバリード!!」
ジュースから先に2点を先取した方が勝ちになる
レシーバリードとはレシーバ側が最初の1点を取った場合に使われる
こちらのチームはサーブ側だからあと1点とられてしまったら負けてしまう
そんな大事な場面だからか、観客も先生たちも私たちも息を殺してじっと見つめた
そんな緊張感ある空気を出してしまったのがいけないのか
「ダブルフォルト!!」
「ゲームセットッ!!」
[*前] | [次#]
文章が抜けてたり、あれ、この話とんでない?
ってページがありましたら連絡してくれると助かります
TOP