name






自転車で約8分、駅前の本屋に着いた





優衣にどこにいるか連絡をしようとしたら、逆に向こうからメールがあった



【雑誌のある場所に来て】



荒く打たれた文字はホントに急いでいるような気がした



(優衣が絵文字使わないって珍しい)



とりあえず言われた場所に早足でいくと、優衣が気付いたのだろう
パタパタと足音をたてて走ってきた





「ひかり遅い!」




『これでも早いとおもったけど』




「あっ、つか早くこれ見て」



『……月間プロテニス?』


これがどうしたのだろうか、ただのテニスの専門誌で

『これを見せたかったの?』


「いいからここ見て!」



『…なになに、立海大付属テニス部部長緊急入院』



『……………○月×日に…………え』



何これ、ここに書かれている文章は何?



「ほら、ゆっきーが入院した日にち、状況が全く同じじゃない」



『立海大付属ってどこ…………』


「神奈川県って書いてるじゃん」



『…………立海大付属って強いの?』



「全国三連覇はどうなるって書いてるから、多分全国優勝を連続二回してるんだよ」




『精市は強いの?』



「………さぁ、多分強いんじゃないの?」



『精市は凄いの?』



「凄いんじゃないの?」



『…………』


「…………」





ここに書かれている事は間違いなく精市だと思われるが、何か現実味がない


そんな凄い人とメールしてるんだ


つか入院して雑誌に載るとか凄くないか?





私はそのあと優衣と別れて家へ帰った
ただ心臓がふくふく(?)として何を考えればいいのか分からなくなり、でもなんかすっきりした気がする
精市の事を少しだけ知れた気が・・・・・・・・・・なに自分赤くなってんだよバーロー



『この気持ちにはホント、リアクションに困る』




夕日を背に自転車をものすごい速さでこいだ





[*前] | [次#]







文章が抜けてたり、あれ、この話とんでない?
ってページがありましたら連絡してくれると助かります


TOP
第4回BLove小説・漫画コンテスト応募作品募集中!
テーマ「推しとの恋」
- ナノ -