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「おいー!ひかり!!お前なんで氷帝のベンチ側にいるんだよ!!」

向こうのベンチらから赤也先輩がしきりに叫んでるが、周りの声にかき消されあまり聞こえない

『えー!?なんですか赤也先輩聞こえない!』

「お前に手を振ってるんじゃねぇのか?」

『そうなんですか??』

そうゆうことならと、忍足さんと一緒に手を振ってあげた
ベンチにいる跡部さんは偉そうに座っている

あー手が疲れた

「ちげーよ!手を振ってるわけじゃねーよ!!」


「大丈夫。俺たちは負けないからね。ね、皆」

「ひかり!!!帰ってこいいいい!!俺らの命があぶねぇええ!!」


『わージャッカル先輩達も手振ってくれてる!!モテキかなこれ』

精一杯手を振ってきてくれるもんだから、私もジャッカル先輩とムスカ先輩にだけに愛を込めて手を振っちゃうぞ


「よし、じゃあ一番手は俺と長太郎だな」

『おー!第2の兄、宍戸さんなら撮ります!!』

「けっ、試合の邪魔にならねーようにしろよ」

「大丈夫だよこしさん。宍戸さんは照れてるだけだから」

『そういわれるとスッゴい宍戸さんが可愛く見えてくる』

「元から可愛いんだよ?」

「変なこと言うんじゃねぇよ!オメーら」

ラケットを人差し指に乗せ激ダサだぜってかっこよく言ってるんだが、照れてるとわかると愛嬌が湧いてくる
スッゴい耳が赤いです
可愛いです

『で、立海の選手は……宍戸さん、鳳さん絶対勝ってくださいね!!』

「あ?あたりめぇだろ」

「言われなくても俺達が勝つよ」

『個人的な怨みですがよろしくお願いします』

そうかよ、とチラッとこっちを向いてコートへ向かって行った

宍戸さん達がどれくらい強いかわからないけど倒してくれることを祈ろう

「よぉ仁王、丸井。お前悠の妹に何かしたのか?」

「ん?別に何もしてないぜぃ。なぁ仁王」

「………ナリ」

「そうか。わりぃな変なこと聞いて」

何話してるんだろあの人達
早く試合始めれば良いのに


「あ、ひかり良いところにいた!ちょっと立海の写真も撮ってくんね」

『えぇー何そのジョーク。てか何で新聞部がそんなに写真撮るのさー写真部じゃないじゃん』

「写真部にブラックサンダーとカルパスそれぞれ一箱ずつに俺は釣られた」

『安いですな』

写真とらせる為にブラックサンダーとカルパスで釣った写真部もそうだが、それに釣られる兄って


「じゃ、そうゆうことだから」

『手ぶれは気にしないでね』

「おい試合始まったぜ」

はいはい撮りますって

『宍戸さん!!やれそこだ!!行けー!!そんな銀髪やっつけろー!!』

「お前仁王に何されたんだよ」

『個人的な事なんで』

どうやら昨夜の仁王先輩との件は余り皆には知られてないらしい

『さて、さっさと撮って一休みしよう』

ピノ子を覗き込んでピントと合わせる
んーチェンジコートになるまで立海の写真でも撮っておくかな……

お兄ちゃんに頼まれたからそれぐらいはするか

カシャ、

うん
綺麗に撮れた気がする


仁王先輩だけは変な格好で撮ってやろ

『…仁王先輩、まるで俺を撮れって言いたげな立ち方なんだけど、こわ』

あの人は放っておいて、ブン太先輩だけ撮っておこ

レンズを通して人物を捕らえる

仁王先輩もだけどブン太先輩も髪の色異常だよな
プリンじゃなく綺麗な赤なんだもん
あれって地毛?

ん、そう言えばブン太と言えば、うちんちの犬の名前もブン太だよな

あれ、ブン太?
なんか引っかかる気がする

ブン太とブン太…ブン太?
学校でそんな話題に……テニス部のブン、太













「ブン太先輩と楽しそうに話してたでしょ」





「昨日の部活終了後、ブン太先輩の髪の毛を弄ってる 所を見たって言ってる奴がいるんだよ!」




「はぁ?あんたしらをきるつもり?男子テニス部の丸井ブン太先輩だよ!」





あ、













『丸井ブン太あああああああああああああ!?』






(な、なんだよぃ)
(おい、耳元で叫ぶんじゃねぇよ)



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