服を着てロビーに行き庭を見た
『』
言葉を失ってしまった
『お兄ちゃん。今日お母さんとお父さんは』
「朝言ってただろ。今日はお母さんの実家の方にいくって」
『じゃあ晩御飯は』
「目の前にあるものです」
目の前にある物をみた、いや正しくは目の前にいる人たちをみた
『ブン太〜一緒にごはん食べよ』
「ん?呼んだか」
『いいーブン太?最近名前を偽って人をだましたりする詐欺とかがあるんだよ』
「なっ、おい悠!お前の妹だろ。どうにかしろぃ」
私は犬のブン太に話してるのに、この赤毛の人は自分が犬とでも思ってるのだろうか
「流石俺の妹だ」
「このシスコン!」
「最高の褒め言葉だ」
「誉めてねーって」
「おいひかり。こっちで座って食べよう」
『お兄ちゃんがそこまで言うなら…』
肉は食いたいが、この集団と一緒というのは納得いかない。
しかし肉は食いたいのだよワトソン君
さて誰の隣で食べよう
→
お兄ちゃん
赤毛
目をつぶってるひと
さっきの変態
白髪
メガネ
ハゲ
安定のお兄ちゃんだろw
→ お兄ちゃん
赤毛
目をつぶってるひと
さっきの変態
白髪
メガネ
ハゲ
「ごめん。遅れちゃった」
「遅かったのう幸村」
「デパートで迷子の男の子がいてね。一緒に親を探してたんだ」
ぎゃああああああああああああああああああああ!!なんであの人、いやアイツがこの家にいるんだ!?えーっと名前忘れたけど痴漢野郎!この家には痴漢が2人も居座ってるのか!?
しかも我先にとお兄ちゃんの隣うばいやがったああああああああ!!!!いやああああ!!
「おーい悠妹。何ムンクみたいになってるんだ?」
『く、そうなれば赤毛、いや、だめだ。なんか無理』
なら、目をつぶってるひとは……目をつぶって………
<●><●>カッ
『ぴぎゃああああああ!!!』
カッってなった!目がカッとなったあああ!こわ!!
次次次!!変態だ!さっきの変態さんだ。変態は却下!!
白髪頭は、ものっそい勢いで肉くってる!!見た目大人しそうなのに、この人の好物って焼き肉なんだろな
お兄ちゃんの友達はまともなやつがいない…本気でお兄ちゃんの未来が不安になってきた
あれこのメガネさん。どこかで見たことあるぞ?
き、金曜ロードショーで最近みたような。
あれwムスカ大佐じゃないっすかwww
どうもっすww
「悠さん。妹さんが私の顔をみて『バルス!』って呟いてくるのですが」
「良かったなやぎゅー(笑)妹のお気に入りの仲間入りだ」
「それ良かったです」
しかも何気紳士っぽい雰囲気だしてるし、好きになれそう!!
ムスカの横に目を向けると、その人と目があった
「おい妹。こっち来て一緒に食べよーぜ」
『……っ』
「ほら、ウインナー焼けてるぜ」
『ホルモンがいいっす』
「ホルモンもいい具合だ」
『……』
「いらねーならくっちまうぞ」
『あ、ダメっす』
と、結局はムスカ大佐とハゲた人との間で収まった。なんだ落ち着くぞここ
そして五分後
幸せだ。優しそうな二人に囲まれて大好きな焼き肉を食べられるなんて。
それに優しそうじゃなくて、実際話してみれば物凄い好い人だった
布団みたいな人とはこの二人の事なんだろう
とりあえず
『手羽先うめぇ!!』
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少女はテニスコートへ走った