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くそっ……ひかりの奴、俺の魚嫌いを知ってやがったのか
準備よく魚のキンホルダーを身につけやがって


そして本日二回目のひかりを見たのが昼時の広庭だった


正確に言うとひかりの親友の桃園が最初に一人でいた
お弁当を持って一人でベンチに座っているところから誰かを待っているように見えたので、数分だけ様子を見ることにした

「あれ〜君1年生?」

「あ、この子知ってる。確か桃園財閥の一人娘だろ」

「もしかして金持ちってやつ?」

あーあ3年生のしかも結構ガラの悪いって有名な先輩方にに絡まれてるじゃねーの

「いや、あの、やめてください」

「お、顔も可愛かったら声もかわいんじゃん!こりゃ豊作だな」

これは本格的に助けに行った方がいいんだろーか

「まだ御飯食べてないなら一緒に食べよーよ。お兄さんたちと楽しーことしよーぜ」

「やっ…」

「嫌がる顔もそそ…「バシャ」ひっ」

助けに行こうとしたらひかりが現れてカップに入っていた液体を男にかける
タイミング良すぎてイケメンに見えてきたのは俺だけじゃないと思う

『あーあ、せっかく買ってきた青酸カリが台無しだ』

「てめぇ!!っぺ…何しやがる!!」

『先輩達も何人の友達に手を出してるんですか』

「あぁーてめぇに関係ないだろ」

体格のいい男の一人を前にして怯まないひかりはすごいと思う
俺ならマジックで速攻逃げるのに…俺…かっこわりー

『関係なかったら青酸カリなんて物騒なものかけませんよ』

「え、青酸カリってヤバいものなの」

「いやしらねーて!でもなんかお前の体から泡ふいてねぇ!?」

「な、なんじゃこりゃああああああああ!!」

「ちょ、こっち来るんじゃねぇ!!」

「うわああああああああああ」

男たちが去った後に広間に居た人たちが盛大な拍手をしていた

『馬鹿で良かった。ごめんね瑠璃…私がジュースなんて買いにいかなければあんな奴に絡まれることなかったのに』

「ありがとうひかり!イケメン過ぎて私困っちゃう」

なんだか昔の俺とひかりを見ているようだとか言ってみる
でも俺あんなイケメンな行動とったことねーや

「そういえば青酸カリ掛けたってホント!?」

『青酸カリなんてそこらへんにいる高校生が持ってるわけないでしょー。ただのファンタだよファンタ』

「ひかりなら青酸カリ持ってても不思議じゃないけどね〜」

『大丈夫持ってないから、ほら周りの人たちが一歩下がったー』

「青酸カリもってても私はひかりの友達だよ」

『そんな事いって甘えてきても私の昼ごはんはあげないよ』

「別に昼ごはんねだってないもん!!」

『なら瑠璃の卵焼きはいただいた』

「あ!それ私のおかず!!」

何だお前ら、どこのカップルだ







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