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『で、大変だったんですよ』

「あーこっちも大変だった…らしいぜ」

『あれからキッドはどうしたんですかね。快斗先輩』

「確か…夜中警部に追い回されたって話だぜ」

『大変ですね。キッドも』

私たちは屋上で人目のつかないところで話をしていた

人に聞かれたらやばいことなので、第三者が話してる感じで喋っている

「で、昨日の事なんだが…」

『ちょ…今そんな事言いますか』

「まてまて逃げようとするな!あのな、俺はまだ理解できてねーんだよ」

『私だって理解してませんよ……』

「で、お前はまた俺の事好きになったのか?」

『は、はぁ?そんな事私に聞きます?』

「いやわりぃって、別にそーゆう好きじゃなくて」

『じゃあどういう好きなんですか』

「前みたいに普通に話してくれるぐらい?」

『もう十分普通に話してるじゃないですか』

「抱き着いたりするのも無しか?」

『え、抱き………ちょっと先輩そのことについてはもうやめましょう。だめです。もう先輩の顔見れないぐらい恥ずかしいです』

「お、おう」

やばい、なんだこの感情は。焦ってる先輩を抱きしめてしまいたい

それに心臓が反復横跳びしてる

いやだあああああ!!


「バングル…つけてくれてるんだな」

『え、そりゃ……そういえば名前入りだったんですけど私と同じ名前の人が落としたんですかね』

「…それがだな……、それオメェのために…特注で作らせた」

『へ』

「………」

『もしかしてペアとか』

「そのまさか……だ。ハハ」

『……』

「……(この空気、もしかして怒られる?)」

『嬉しい』

「え」

『ものすごく嬉しいです!』

「そ、そうか」

『はっ!違います!!今のは違います!!私の意思じゃありません!何喜んでるんですか!違います違います!!』

(俺も右手に付けてるからお揃いだな)
(止めてください!!)



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