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『あらかじめ言っときます。夏休みは終わりました。夏休みの出来事は番外編でどうぞ』
『夏休み続行を希望します』
「おはよー皆!!ちょっとちょっと廊下に来てみなよ!凄いもん見れるよ」
クラスメイトと夏休みの話をしながら憂鬱に浸っていると、キク子←初登場のクラスメイトが笑いながら教室に入ってきた
『えー何何』
「あれ絶対夏休みデビューだって」
「ざわざわざわざわ」
何か知らないけど廊下を見る。面白いものなら見なければ損だなんて思った
「いや、まじだってwwホントだって信じてくれよ」
「もうきっくんおもしろーい」
『……』
「ね、面白いでしょ」
キク子はゲラゲラと笑っていた
『あ、うん』
「あんたの彼氏夏休みデビューしてんのw」
元彼です。そして私が付き合ってた彼とは違います顔は同じでも
「アハハ……あっれーきっくんの元カノじゃん」
きっくん…初めて彼の名前がでたな
菊田太一くんです。今さらですが自己紹介しましょう、
「えーまじ。俺この子と付き合ってたのw」
『…』
私の知ってる彼は髪は黒く短く、ちょっと気の弱そうな優男だったのだが、今私の目の前にいる奴は金髪のピアス男で、どこか絵に描いたようなチャラい服装、その横には入学当初私にボールを当てた女子生徒が立っていた
「え、元カノ!?ひかり別れたの!?じゃあ今度合コン行こ」
『…うん』
「俺付き合ってたとか記憶ねぇんだけどwまじ妄想もいいとこ」
「アハ、ひっどーいきっくん。言い過ぎだってそれは」
『ハハハー棺桶の中でオネンネサセテヤロウカ』
「え」
『ごめんなさいねー私もあなたみたいな低脳な彼氏とか持った覚えないの、勘違いも良いところだよね。そこの横にいるやつも』
「な、なんですって」
「え!?ひかりと菊田って付き合って無かったの!そうだったんだー。じゃあ次の土曜に合コンね」
『ハッ何そのピンクのTシャツ。自分の体型みてから服かえって』
「ち、ちげーよ。これはお袋が」
「え、お母さんが買ってきたの、爆笑ww」
「ウワアアアアアアァァ」
「きっくん!!」
きっくん(笑)は泣きべそをかきながら自分の教室へと帰っていった
「あー面白かった」
キク子はキク子でゲラゲラと涙を流して笑っていた。教室に戻って場面を見てない生徒に早速広めていた
『…』
ふと、昔の彼を思い出す
「自分に素直になったら?」
祭りの時のあの彼の台詞
心臓を押さえるように手を強く握った
『自分に素直にか…』
ねぇ菊田くん
そっちの世界で元気にしてますか
「おいこし!お前菊田と付き合ってたんだよな!どうか寄りを戻してくれ!あいつの成績落ちたどころじゃないんだ」
『先生私はきっと人違いです』
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