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「さあ!ひかり!!似合う浴衣この中から選ぶよ!」

『』

家から一歩出たところで黒い高級車が私の前に止まり身だしなみを整えた見るからに紳士なおじさまがドアを開けて「瑠璃お嬢様がお待ちです」と、頭に「…」マークを浮かべる私を普通に拉致した


デジャブ

遊びに行く度に毎回このお出迎えだ


慣れたものだ

「やっぱりひかりは落ち着いた色がいいよね。ピンクとかは嫌でしょ?」

『う、うん』

「んーやっぱ赤とかが無難だよね」

『あのさ、瑠璃実は』

「私的には紫も綺麗なんだけどな」

『おーい』

やっぱり聞こえてないですか…服選びとかになると集中力凄いんだよこの子

「ね!いい浴衣あt……」

と、なるとこれは瑠璃が振り向いたときに!!

「な、何してるの」

『いや、えっと私浴衣もってきたん、だ


あぁ恥ずかしい浴衣を頭から被って首なしですか私

「!?…もしかして持ってきたの」

『ご、ごめんね。親が用意してくれててさ…』

「紺色の浴衣に黄色の帯………」

私は浴衣の知識が一個も無いのでこれがどのような組み合わせなのかわからないです

「いろっぽ…ぃ」

『え、そうなの』

「かっこいいよひかり!大人の魅力」

『え、えーーとありがとう』

そうか色っぽいのか

母が昔着ていたものを出してきた物だから柄とか時代遅れだったらどうしようってちょっと思ったけど良かった、

「えへへ、なんだか今日のお祭りがもっと楽しみになっちゃった」

『え?なんで』

「だってダブルデートでしょ?」

『え?』



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