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『よーいっしょ』

「きゃっ」

めんどくさいオーラは出していたものの、やはりドッジボールは面白い!!正直楽しいよ主任!疑ってゴメン主任

「こしさん凄いね!!一人で半分も当てちゃってるよ」

『え、!?半分も!?私一人だけはしゃいでる感がやばいんだけど……って、今私に話しかけた!?』

「うん。こしさん面白い人だね。私瑠璃って言うの、よろしく」

(身長小さくて可愛い!目くりくり!)

『こちらこそよろしドスっ…っつ…』

彼女が律儀に手を差し出してきたのでもじもじする感覚の中、握り返そうとしたら…顔面に強い衝撃が走ったのだ

決して虫歯の痛みなどではない事は伝えようではないか

「きゃっ!!ウソ…こしさん大丈夫!?」

先生の「顔はセーフ」という声が微かにだが聞こえた

アンタ、教師なら心配しろよ。そうだよ仮にも教師だろ

あぁ…顔面にモロくらった

あームカつくムカつく

敵チームを見ると髪の毛を上で団子にしている女子の集団がこちらを見て笑っていた。

見たことある顔だが、多分私が受け継いだ記憶の中にいる子だろう

「ごめんなさーい!手元が狂っちゃって顔面に当たっちゃった。でも試合中によそ見してるあなたがいけないよね」

やや甲高い神経質な声が頭の中にへばりつく

煩い

「いい気味」

と、女子の一人が口に出したのを私は見逃さなかった

しゅる

「!?」

『あーあ、髪の毛に当たっちゃったね。』

「こしっ…あんたわざと『顔じゃ』え?」

『顔じゃなくて良かったね』

「っ…」

初登校ということで頑張った結果の髪の毛だろうけど、ごめんね。こんな性格だからやり返さずにはいられなかったよwww


ため息をして力のない目を向けて、少しだけ微笑んだ

中学の時の私と思ったら大間違いだよ。ばーか



そう、口に出すよりも前にゲーム終了のホイッスルが鳴った




(なによあいつ!こしのくせに)
(こしさん大丈夫!?氷貰ってきたから冷やそうよ)
(や…優しい)




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