四人はデパートの地下に到着し、今はカートを押す桂の周りを、三人が囲う形になっている。


銀時「で?何買うの」

桂「にーん参、玉ーねぎ、じゃがーいも、お肉ゥ♪だ」

坂本「アハハハハ!ノッとるのー!」

高杉「その歌は何だよ…」

桂「知らんのか?カレーのCMでやってただろう!」


桂が真顔で歌っていたのは、以前カレーのCMで流れていたものだった。


銀時「古っ」

高杉「頭といい、何かズレてるよなァお前」

桂「頭は関係ないだろう!そしてこれはヅラじゃない!!」

坂本「アハハハハ!カツラかー?」

桂「俺は桂だが、頭はカツラじゃない!あれ?俺はカツラではなく桂で桂のカツラ……」

銀時「うん。もういいから黙れ」

桂「んー!?んーんー!」


ぶつぶつと独り言の様に呟く桂にしびれを切らした銀時は彼の口を押さえ、高杉は方向転換した。


高杉「肉見てくる」

坂本「お、わしも行くきに」

銀時「え、ちょ、待て!」

坂本「おんしゃーは野菜を頼むぜよー」

銀時「俺こんなめんどいヤツと一緒かよ!!」

高杉「俺達じゃ対処しきれねェ」

坂本「アハハハハ!肉肉ー!」

桂「んばっ!貴様ら!聞こえてるぞ!少しは遠慮せんかァ!!」


漸く口が自由になった桂だったが、高杉、それに付いて行く坂本は既に数メートル先へ。
桂の声は虚しく響く。


銀時「………ハァ」

桂「ムッ!?何だその溜め息は!!」


こうして、銀時と桂は野菜、高杉と坂本は肉コーナーへと、それぞれの足を進めるのだった。






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