Off

何処までも


二人が最初に出会ったのはまだ政宗と幸村が出会う前。信玄に命じられ伊達の情報を盗みに青葉城内に潜り込んで城主の寝室へ。城主はまだ眠っているようだ。と思ったのは佐助だけ。元から人の気配に敏感な政宗は佐助が忍びこんできたのをすぐに察知し、閉じていた目を開けた。
「mouse(鼠)が潜り込んできたな…」
手元に置いてある短刀を手にし、天井に向かって投げつけた。それはみごとに佐助が隠れている所へ刺さった。
「出てこい。どこの忍かは知らねえが、テメエにやる情報なんざ一つもねえよ」
「出てこいって言われて出てくる忍がどこにいるってのさ…」
「Ha!なら俺が引きずり出すだけだ!」
愛刀を手にし、鞘を抜いて飛んだと思ったら短刀が刺さっている所を思いっきり斬った。佐助の場所を的確にとらえており、佐助は狭い天井で上手く身動き出来ずにズドンと天井から落ちてしまった。
「いってー…」
思い切り強打した腰を擦っていると政宗が首元に刀を突き立てた。
「誰から命じられてここに来た」
「…そう簡単に口を割ると思ってるの?俺様忍だよ?」
「…チッ」
佐助の飄々とした態度にイラついて舌打ちを打つ。それに忍のくせに殺気を全く感じられず、特に警戒する必要もないだろうと考え、佐助に突き立てていた刀を引いた。興ざめだというように畳の上に胡坐をかいた。

(内容etc)
出会いから付き合うまでのなめそれ本。戦国。



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