「何それ、誘ってんの?」 「ち、ちが」 首を振るが、この状況では何の説得力もない。 マオは、抵抗のつもりで両腕を掴んでくるシスの手を取ると、唇を落としてゆっくりと隆起に舌を伸ばした。べろり、と腹が突起を舐め上げると、シスの腰がびくびくと痙攣する。 「ンアッ! な、ぁ、舐め……ッ」 「俺の世界じゃこうやって治すんだよ」 マオはそう言って熟れた柘榴のような乳頭を口に含んだ。唾液で濡らし、舌で転がされるたびに、シスの下腹部は疼いていく。 「んあっ、は、ぁ、ほ、本当なのか?」 「ん? ああ、子供が怪我した時とか、母親がよくしてるぜ」 「そ、れはっ、信じ、て……っんあ! あっ、ぁっ」 信憑性は低いが、確かにマオの言う通り痛みが引いているような気がする。 しかし、それと同時に生まれてくる快楽はどうしようもない。 マオの肩を掴みながら、シスは制止の声をあげた。 「アッ、ま、マオ待っ、てぇ、ン、くれッ。嬉しいがせ、めて一度テント、にぃ、ンァっ」 れろ、れろっ、くちゅっ、ちゅるるっちゅっ、ぢゅぶっ。 「あっ、んっ、ふ、ぅっ、んッんッ、ひんッ」 胸の刺激によって、シスとマオの間で逸物が反応する。 硬さを覚え起き上がってくるそれは、動くたび、マオの衣服を擦り上げて新たな悦びを拾った。 これでは治癒なのか愛撫なのか分からない。当然マオは性的な意味で愛撫を楽しんでいるのだが、治癒だと思い込んでいるシスは、反応する自身に居たたまれなさを覚えていた。 腫れあがった乳頭は休むことなくマオの口内で舐められ、吸われ、捏ねくりまわされる。疼き腰が揺れるたびに、逸物が新しい刺激に興奮する。 徐々にシスの抑えていた声も艶やかさを纏ってきた。 「あっ、んあ、あ、ァッ」 「良くなってきたか?」 「はっ、ア、あッ……い、イイ、き、もち」 気付けばシスは、胸への刺激で渦巻く快楽に夢中になっていた。 背を反らし、強請るように胸を突き出している。それに気をよくしたマオは、胸への愛撫を続けながら上半身を揺すって、シスの逸物を擦り上げていく。 「あっ、だ、だめっ、だっ、んぁッ、そんな、いっぱ、されっ、え、たらぁ……アッ」 意図した動きに、何度も射精させられ空っぽになったはずの精巣がきゅう、と縮まる。 「イきそうだったら出していいぜ」 「や、ぁ、もっ、出な、アッ」 そう言いながらも、シスは首を振ってマオの体に足を絡ませると、引き寄せるように力をこめて僅かな精子を垂らした。 「んあ、ああぁぁぁッッ〜〜ンンン……ッ!」 ぴゅぴゅっ、ちょろっ、ちょろろ……。 じわりとマオの衣服に染みが作られる。 絞り出されるような射精は、相当な体力を使ったらしい。 ぐったりと四肢を投げ出したシスは、だらしない表情を晒しながら舌を出して荒い呼吸を繰り返した。 「は、あっ、……はふ」 「はは。こんな姿、素面だったらぜってぇ見れねえな」 「あう」 愉快だと言わんばかりに声を躍らせたマオは、そう言って突き出た舌を摘まみあげた。そして、口の端から垂れる涎を舐め上げながら、ギラついた視線を虚ろな目に送る。 「先に好き勝手されてムカついてたけど……プラントーブもいい仕事したじゃねえか」 「は、はひゃへ」 「何言ってんのか分かんねーし」 「ん、う……」 指が舌腹を伝って口内に侵入してくる。上顎をくすぐられると背筋が粟立ち瞼が震えた。いつの間にか口内の指は三本に増えていて、シスはせめてもの抵抗とばかりに甘く噛み付き、舌を絡ませ吸い上げた。 「んむっ、ふ、ぅ」 ちゅるり、じゅろりと唾液の音が夜闇に響く。 マオが膨らみ始めた股間をシスの股に押しつけているが、どうやら本人はしゃぶるのに夢中で気付いていないようだ。 実は、プラントーブの毒によって、シスは痛みを快楽として感じるようになっていた。腫れあがり赤くなった胸は強い刺激によって内出血しているし、性器にも擦り傷が見える。元に戻ればきっと痛みに苦しむことになるだろう。 それを分かった上で、マオはシスの体を労わるどころかチャンスだと言わんばかりに好き勝手弄っていた。 このクズ勇者の脳内は、ちんこをぶちこみたい。 基本その一点のみである。 [ ←back|title|next→ ] >> index (C)siwasu 2012.03.21 |