もう一度
綱海条介×立向居勇気


手を、離し、て何故か、掴んだ逃げることしかできないわからない、けれどの続き






綱海さんを避けるようになってから、早一週間。
オレは自分のこの感情がウソだと思うために、二度と触れなければいいという結論を出した。
なのに彼は何度避けても近づいてきて。
考えないように考えないようしていたのに、気が付くと綱海さんのことを考えるようになった。

今だって、あの角を曲がって綱海さんに会ったらどうしようなんて思いながら、そしたら逃げるんだろうな、と自問自答して。
ふぅ、と胸のモヤモヤを吐き出すように息をついて角を曲がる。


どん。何かにぶつかった。


「あ、わ、っ」

「おわ、悪、い」

ぶつけた鼻をさすりながら顔を上げると、吸い込まれそうになるくらい黒い綱海さんの瞳とバッチリ目が合って。

「ご、めんなさ…!!」

その瞳に吸い込まれてしまう前に、オレはその瞳に背を向けて逃げようとした。
なのに急に逆方向に引っ張られたと思ったらあったかさに包まれて。
後ろから抱き締められたのだと気付くのに、少し時間がかかった。




「離して下さ…」


「逃げんなよ」


「っ、」

至近距離で囁かれた綱海さんの低めの声にどきりとする。
また、心臓が五月蝿い。
何か話をしていないとこの五月蝿い心臓の音がバレてしまうというのに、酸素を求める魚のようにぱくぱくとすることしか出来なくて。




「好き、だ」


黙ったままだった綱海さんがまた耳元で囁くから、吐息が耳にかかって背中がぞくりとする。
何を言われたのかすぐに理解出来なくて黙っていると、もう一度好きだと囁かれた。



(――ぁあ、)



オレは抵抗するのをやめて、黒い瞳に向き合う。
そして今までにないくらい真剣な顔をしてこちらを見つめる綱海さんに、自分から手を伸ばして抱きついた。





《もう一度》





(その言葉を、聞かせてください)



そう言うと、囁かれるのと同時に強く強く抱き締められて。
満たされていく感覚がした。


Fin...?




こんばんは!水恋ですっ^^*
ようやく「手を〜」の続きをアップ出来ました…!
約2ヶ月ぶりですみません(>_<)


とりあえず2人がくっついたので終わり…な感じなのですが、綱海の告白までの過程がないので多分あと1つアップして完結になるかと思います。
長々と続けてすみません…orz
良かったらもう1つお付き合い下さませ^^;


保育園パロとか卒業ものとか、書きたいものがたくさんで時間が足りません(>_<)
とりあえず早くバレンタインネタをあぷ出来るように頑張ります(遅
あ、その前に学年末テストを頑張ってきますorz←←


ここまでお読み下さってありがとうございましたっ*


※無断転載厳禁
20100305






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