サンタだって
綱海条介×立向居勇気



サンタがプレゼントを貰ったって、別にいいのではないだろうか。


……………


今日は12月25日。クリスマス。
本当は綱海さんと2人で過ごすはずだったけれど、色々あって会えなくなってしまって。オレは家でクリスマスを過ごしていた。
一緒にクリスマスを過ごしたかったな、なんて思いながら自室のベッドに体を投げ出す。
枕元のデジタル時計は今日があと2時間ほどだと告げていた。

ーーコツン。

窓から、何か音がした。

「……?」
小鳥でもぶつかったのかな、なんて思ってカーテンを開けた。けれど。
窓の外はなんでもなくて。
一応確認しようと、冷たい窓枠に手をかけて開け、少し身を乗り出した。
ふぅ、と吐き出した息で、視界が白く染まった。

「ーー…何やってるんですか」
「メリー・クリスマス!」
「………」

ふと横を見たら、真っ赤な衣装ーーサンタ服ーーを身にまとった綱海さんがにこにこしていて。
なんでこんな所にいるんだとか、ここ2階なのにとか、とりあえず聞きたいことは沢山あったけれど呆気にとられて言葉を失った。
「メリー・クリスマス!サンタクロースだぜ!勇気…くん!」
綱海さんーー本人はサンタと言うけど、明らか綱海さんだーーはそう言ってオレの頭をぽんと軽く叩いた。
「…何を、やってるんですか、綱海さん」
「ツナミ?お…私はサンタクロースだっ」
…頭ピンクで褐色の肌をしたサンタなんて、オレの知る限りいないんですけど。
「とりあえず早く中入って下さい。
近所迷惑ですし親に見つかったら五月蝿いですから」
「サンタh「いいから、早く」
何か言おうとする綱海さんをムシして早くと一喝する。
しぶしぶと家に(窓から)入ろうとする綱海さんの肌は、寒さで赤くなっていて。

(まったく、本当に、馬鹿なヒト…)

窓を閉め、カーテンを閉めて。
ふぅと溜め息をついたのに、イヤじゃないと思う自分に気が付いて。





(ーーあぁ、オレは、)




「綱海さ、ん」


背を向けている綱海さんの名を小さく呼べば、ん?と此方を振り向いて。
外との気温差で更に赤くなった顔が冷たそうだと思った。
そして、その一際赤い鼻に、不意打ちで触れるだけのキスをした。

(あ、やっぱり冷たい)

こんな冷えるまで何やってたんだと思うと同時に、寒い中会いに来てくれたことが嬉しくて。怒る気が失せた。
「肌が真っ赤、ですよ。
もう、ほん…っ」
本当に、馬鹿な人。というオレの台詞は、綱海さんの冷たい唇で遮られて。
ハァ、と漏れる吐息がやけに熱っぽく感じたのは、きっと、綱海さんが冷えているせい。





(( Joyeux Noel!))





(サンタだってよ、クリスマスプレゼント欲しいんだぜ?)
(はぁ、そうですか…
…って、わぁぁぁぁっ!?)

Fin.笑*



こんにちは!水恋です^^*クリスマスネタがやっと完成しました☆
つなみーのヘタレ具合がでてたらいいなぁ、なんて思いつつたちむーが若干黒くなってます^^^^←
立綱っぽい感じだけど綱立だといいはりま、す…!←←

そしてどっかで書いたオチ\(^o^)/
あれか、私はたちむーの襲い受けが好きすぎてしょうがないんだね^^*(え
ちなみに「Joyeux Noel」は「メリー・クリスマス」という意味です^^*どうでもいいですねすみません。←


需要はないとわかってますが、12/26まで、こっそりフリーにしちゃいます!
報告は任意ですが、もし報告してくださる方は拍手・Bbs・日記などにお願いします(>_<)


では、ここまでお読みくださってありがとうございました(^o^)


20091212




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