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次の授業、サボっちゃおうよ。天気も良いし、それにきっと自習だよ。国語の先生、お休みなんだって。大丈夫かな、もうお爺ちゃんだから、心配だな。ね、なまえちゃんも心配だよね。…ああ、違う。えっと…そうだ。だからね、なまえちゃん、一緒にお散歩がしたいな。
「士郎くん…」
なまえちゃんは少しの間、うーんと唸って、すぐにぱっと笑った。そうこなくちゃ。なまえちゃんの小さくて可愛い手をぎゅっと繋いだ。
休み時間の騒がしい教室を出て、廊下を人混みを掻き分けながら走る。昇降口まで一気に階段を駆けおりると、授業の始まりの鐘が鳴った。
二人でばたばたと靴を履き替えて、陽の下に出る。教室の窓に見える黒い頭に見付かるとまずい。靴を履き替えたときに離れたなまえちゃんの手を再び握って、校門に向かい走る。ふと振り返ると、髪を揺らして楽しそうに笑うなまえちゃんと目が合った。
「…可愛いね」
風に浚われろ
なに?聞こえなかったよ、士郎くん
風が気持ちいいねって!