朝礼、授業、と滞りなく進んでいく中、私は、と言えば教科書を見ながら他のことを考えていた。
だって、今現在、この立場にいるってことで一番の問題ってさ。
ボンゴレに関わらなくて済むか?
ってのも大きな問題だけどさ、それは目立たない私(えぇ、私は極々平凡な人間ですから? 目立ちませんよ!)だから大丈夫だろうし。
元々の高校生時分には多少腐を匂わせつつも、ただの読書好き(高校三年間で図書室の本の貸し出し数一位)でしか無いからね。
それに、社会人になってからの私は、一応隠れ腐女子。
それのスキルもありますから、絶対目立ってない!
じゃぁ、何のことを言ってるのか、と言えば……
高校の勉強、大丈夫?
これに尽きる。
そりゃあ、社会人ですし、一度は習ったことでしょう、と言われるかもしれないけれど。
社会人になって普通に使う事柄以外は忘れていくよ!
当たり前だよ、数学とか、英語とか、使わないから覚えてないよ!!
唯一何とかなりそうなのって、国語くらいだろうなぁ……
もっと勉強しておけば良かったかもしれない……
とか言ったって、絶対するわけないけど。
そんなことを考えながら、先生の話は耳を素通りし、教科書を読んでいく。
まぁ、平均点以下でもいいから、赤点取らなければいいや。
復習も兼ねて勝手に教科書を読み進めながら、板書を少しノートに写していった。
戸惑いながらも高校生活を送っていれば、いつかは帰れるなんていう希望は叶えられないらしい。
まだ帰れない、と朝起きる度に溜息を吐きながら。
あれ? これ、コスプレじゃね?
などと、並盛高校の制服を着るなんていう羞恥プレイと戦いながら、何とかかんとかやっていくのだった。
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