とりあえず、出た景色が自宅の景色からとそう変わりが無かったことから、駅へと向かった。
本来ならこっちに自宅から最寄の駅が……と思って向かえば、そこに駅は存在した。
――並盛駅だったが。
駅の傍には、同じ制服の生徒たちがいた。
凄いホッとした。
彼らについていけば、迷子になること無く並盛高校まで行ける!!
気分的には、逝くに近いけど。
半分現実逃避しながら歩いていれば、全員がスクールバスに乗り込んでいく。
あぁ、スクールバスか。
学生しかいないなぁ……というか、完全に並盛高校行きらしくて、同じ制服しかいません。
あぁ、これは楽だ。
何とかキープした座席に座って、少し曲がっていた制服のリボンを直した。
ところで、自分は浮いていないのだろうか?
高校生当時に戻っているのかもしれないが、戻っていない可能性は無いだろうか?
制服を着てしまえば、記号も同然だから早々分かるわけが無いとは思うが……
それでもやっぱり、肌の張りとか違うと思うのだけど。
ま、社会人○年生をやってても余裕で高校生に間違われたりするような童顔の持ち主だけどな!
そんな事実はひとまず横に置いておいて。
今の所変な目で見られたりしていないから特に浮いてはいないんだろう、と解釈しよう。
それより、ここは本当に『家庭教師ヒットマンREBORN!』の世界なのだろうか……
私の世界に『並盛町』という地名が無いのは、二次創作者であった私からすれば常識だ。
じゃなかったとしても、そんな妙な名前の地名があるわけ無いと思うだろうけどね。
私の好きな漫画であるそれが消えていたことを思えば、その可能性は高いだろうが……?
そっと鞄から取り出した携帯電話には、自作のストラップ以外は消えてしまっていた。
私の雲雀と綱吉のキーホルダーどこに行ったの〜!!
社会人で、本来ならそんなの付けてたらマズイんだろうけど、そんなの知ったこっちゃない! とガチャガチャ言わせていたあのストラップたち。
結構なお気に入りだったのに、凄い凹む。
開けば見れた、好きサイト様の壁紙……も無い。
画像フォルダを開くなんていうことをすれば、沢山あったはずのそれらもきっと無いのだろう。
これ以上落ち込みたくなかったので、それより前にインターネット接続の方の画面を開く。
ブックマークの自分専用のサイト関係のアドレスを入れたフォルダを……
無い!\(^o^)/
いや、実際は無いのでは無い。
その開いたサイトの先に残ってたのが前メインにしてたジャンルのみだったって意味。
でも、これは凹む!
今まで書いた大量の小説はどこに消えたんだ……
はぁ、と溜息を吐いた直後、並盛高校の校門前に止まった。
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