「ナギサ、依頼なんだが……」
「何?」
「ちょっとこれはな〜……」

 マスターが渋るように手紙を持って苦々しさいっぱいの顔をしている。
 何があったんだ?
 失敗したことも無いし、心配かけたことも無いはずなんだけどな〜。

「どうしたんだ?」
「先にこれを読んでくれるか?」

 差し出された手紙を受け取る。
 何が書かれてるんだろうと開いた。

 イ・プレシェル・ティ・セッテ――選ばれし7人?

 それに選ばれたからって何なんだ?
 まぁ、暗殺者として一番だ、って意味みたいだから、そういう意味では、嬉しいな。
 つまりはゴルゴとかに近付いてるってことだろう。
 うんうん、と頷きながら、その手紙を読み進める。

 あ〜、何させたいんだろう、これ。

 読み終わったオレはそうとしか呟けないと考え込む。
 一応は、他のメンバー――7人ってことは、残りの6人か――と顔合わせをってことらしいな。

「どうする? 断るならオレが断っておいても良いが……」
「いや、行く」

 どうせ今急ぎの仕事も何も無いしな。
 元々仕事詰め込むやり方をしてないから、次どうするか考えてたしなぁ……
 母さんも確か仕事で別の国に出てる最中だったはずだし、少し長く空けても問題無いだろう。

「気になるから行ってくる」

 何かあったら頼む、とマスターにお願いして、多少のことは対応できるように準備をして手紙に指示された場所へと向かった。



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