ちょ、待て! 何だこれ……何これ何これぇぇ!!
クッキーはいかが? と素敵な笑顔で配っている女性。
どっかで見た覚えがあるのは、オレの気のせいか? 気のせいか? 気のせいなのか???
……オレは銃のスペシャリストとして暗殺者として…………そこに座ってる奴ら全員見覚えあんだけどー!!!
ちょ、これ何!? どうしたらいいの!!!?
顔には一欠けらも出さずにパニックを起こしているナギサに誰一人気付いていない。
話を終えたナギサは一旦、彼らとは離れて、休める部屋へと入った。
正直、このままズルズルと座り込んで脱力したいのは山々だが……
先に部屋のチェックを済まさないとな。
大丈夫だとは思うが、監視が無いかどうか、休んでいる最中に狙われないかどうか、危険な場所を全てチェックしてからでないと休めない。
こういう点、暗殺家業ってのは嫌になる。
一般人に戻りてぇ、と思う瞬間だ。
さっと確認を終えたオレは、ベッドに倒れ込んだ。
いや、もう! マジかよ!!
そりゃあ、オレは銃のスペシャリストで最強暗殺者とか、それで選ばれたって書かれた手紙を受け取ったよ?
でも、さ。
まさか、家庭教師ヒットマンREBORN! の世界にいるだなんて分かるわけ無いだろ!?
しかも、オレ、この現状って、リボーンその人の立場にいるの!?
あそこに座ってた残り6人が、どっからどう見ても、残りのアルコバレーノ――青の代わりに成りそこないとか自称していたのがいたが――だった。
今思い出したリボーンの外見と着ている衣服が同一だと言い切れる。
そして、ちょっと面白れぇとか言って伸ばしたりしてたもみ上げ、よく考えたらあの丸まり方はリボーンと一緒だよな。
伸ばした後は邪魔だったからバッサリ切ってしまったが、そういやそうだ。
あれ? だんだんと否定できない要素ばかりが溜まっていくぞ?
ん? ってことは、つまり……
「また赤ん坊生活の始まり、か?」
うわぁ、あのリハビリなんか目じゃない痛み、もう一度味わいたくねぇ……
あぁ、でも、赤ん坊とは思えない身体能力見せてたよな。
なら大丈夫かもしれないな……
なんか、諦めるべきなのかもしれないな……
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