夢
冷えた太陽が
朝霧を差すほそ道
確かにあった昨日の名残は
澄みきってどこにもない
動き始めの
私を車並みが横切り
使い古した鞄の持ち手を
虚しさが軋ませている
誰と出会い
何を成し遂げて
得た安らぎの形を
すくい上げ
閉じ込められたなら
終わりを描かずにいられるの
さびてゆく
さびてゆく
夕陽の忘れ形見を受け止めて
繰り返し空は流れ
今日を道連れに私を
さびてゆく
さびてゆく
隙間から焼き尽くされた雲の
融ける様を刻みつけ
私を置き去りながら
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