他人様
一筋に続く
ヘッドライトの群れ
手繰り寄せるように
自己同一性
握った手を離して
車道へ躍り出た
儚さを押し売ることを
決めたのは
数秒の好奇心
それでいて目を剥いたまま
笑えずにいる
高いクラクション
連れ去っておくれよ
何度も何度も鳴り響いて
僕の立ち位置は
ぬかるんで目から汁が出る
眩むハイビーム
吹き飛ばしておくれ
視界も音も意識もろとも
楽に流れよう
誰かの罪の名前で遺させて
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