あけましておめでとうございます
拍手お礼文『ほわほわララバイ』から(01/01〜2019/2/17)
「あけまして、おめでとうございます!」
日付が変わって、小さな頭がぺこりと礼をした。
ローテーブルを囲んでいた汰絽と風太、風斗は、むくの顔を見て笑う。
それから、むくの方を見て、礼をする。
「あけまして、おめでとうございます」
みんなで交わした挨拶に、年越しそばを食べる。
テレビではお笑い番組から楽しそうな笑い声が聞こえてくる。
除夜の鐘が鳴る音を聞きながら食べるお蕎麦は優しい味がした。
新年を、家族揃って迎えるのは今年が初めて。
ウキウキしているむくを、汰絽は写真で取った。
「あ、そうだ。家族写真でも撮ろうか」
写真を撮っている汰絽を見て、風斗がそう声をあげる。
その声に汰絽はパッと顔をあげて嬉しそうに笑顔を見せた。
「よし、タイマーセットできた」
「おとーさん早くっ、早くっ」
ぴょんぴょん跳ねるむくに笑った風斗はすぐに3人の元に向かう。
むくを抱いた風斗を真ん中にして、汰絽と風太も並んだ。
「ふふ、明けましておめでとうございます」
嬉しそうな汰絽の挨拶の言葉に、みんなが笑顔を見せた。
カメラのタイマーの音がなりカウントダウンされる。
シャッター音が聞こえ、笑顔を浮かべた。
「風太また変な顔してるか、どっか向いてるんじゃない?」
「変な顔はしてねえな。親父こそ」
「私も変な顔はしてないよ」
「えっ、風斗さんも写真写り悪いんですか」
「残念なことにね。風太が写真写り悪いのは遺伝だね」
「いれんらね?」
「遺伝だね」
「うふふ」
むくがニコニコと風斗の真似をしているのを見て、3人は笑った。
「今年も宜しくね」
誰かが挨拶するのと一緒に、みんながまた笑顔を浮かべた。
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