はい
2012/11/24 00:59



へらへら、へらへら。誰にでも向けるその笑顔が憎たらしい。
僕にだけその笑顔を向けるんだったらまだいいけど、みんなにその笑顔をみせるじゃない?それって僕にとってすごい嫌な感じなわけでさ。

「苗木くんってほんとに僕のこと好きなの?」
「うん、好きだよ」
「なにその笑顔。何がそんなに面白いの?」

つい刺々しい言い方になってしまう。ごめんね、こんなことが言いたいんじゃないんだ。
ほんとは君の手足に愛を誓って唇にキスを落としてあげたいんだんだけど、嫉妬で狂いそうな心は勝手に口を動かす。
やな男だ、僕は。内心自嘲するが、それでも苗木くんはへらへらと幸せそうにこう言った。

「狛枝くんが、怒ってくれるから」

意味が分からない。僕が君に対して怒ると苗木くんは嬉しくなるとでも言いたいのか。
そう問えば彼は迷わず頷いた。ふうん、変わってるね、苗木くんって、可愛いなあ、もう。




*苗木くんに狛枝が怒るだなんてありえないけどいつか実現して欲しい。





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