Boy of the flask drama | ナノ


▽ 無限ライフ-3


 ジャンケンで勝ったことをこれ程恨めしく思った事はない。相手はグーを出し、対する悠莉はパーである。頭を抱えた瞬間、子供達の間で歓声が起こった。悠莉がソードアート・オンラインの孤児院初プレイヤーである。

 悠莉と柚乃の努力で買うことが可能となったナーヴギアだったが、孤児院の経済上一台しか買う事が出来なかった。結果行われたジャンケン大会だが、悠莉は何故かあり得ない程のレベルでジャンケンを勝ち抜き、見事初プレイヤーの座を勝ち取ってしまった。正直になれば四番目位にやるのが無難だと思っていたし、未だ小学五年である自分がプレイするのも如何かと思ったが、勝った事には変わりない。
 半分渋々、だが内心は結構期待しながらナーヴギアを装着しようとしたが、その前に柚乃が慌てて提示したSAO取扱い説明書の中にSAOプレイ前に付属のセンサーで身体をなぞらされた。柚乃は普通にやっていたが、内心は恥ずかしくて堪らなかったことは悠莉の心の中に閉まって置こうと強く感じた。

「行ってきます」
『行ってらっしゃーい!』

 元気よく言った孤児院の子供達に微笑み、柚乃に一礼して自分のベッドに横になる。手を振る子供達に手を振り返し、目を閉じて叫んだ。

「リンク・スタート!」



無限ライフ+終

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