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- ナノ -

01
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「はっはっは、主はいくつになっても愛らしいな」

「おやおや、それはありがとうねぇ」



襖の向こうから和やかな笑い声が聞こえる。
いや、どちらも聞きなれた声なんだけどね。

「まったく……あの2人が揃うといつもこうだね…」

私は溜め息をついて襖に手をかけたよ。

え?幸せが逃げる?あぁ、それは困るね。





「元気そうで何よりだよ、主。
ところで三日月、今日は畑当番ではなかったかな?」





部屋に入ってみれば思った通りの2人。

三日月と言えば内番服にまで着替えている。
着替えているのになぜ畑当番であることを忘れるのか…。


「おぉ、そうであったか」

「今日は山姥切くんとだから怒ってはいないだろうけど」

彼なら自分にはこれがお似合いだと言って1人で黙々と仕事をこなしていそうなものだけどね。

「それは悪いことをしたな」

さて行くか、と言って主に微笑んでないで早く行くべきじゃないかな。



部屋を出た三日月から、"はて、小狐はどこかな"などと聞こえた気はするけど、幻聴だと信じたい。





「はぁ……君と三日月が揃うとツッコミ役が必要だね」





「おや、そうかな…?」

君たち揃ってボケ担当なんだから。


この間三日月にそれを言えば"では小狐でも連れてくるか"と言うものだから小狐丸だけで足りるか心配になったよ。

曖昧に相槌を返しておけば今回連れてきていなかった。

最早世話係を指名する必要があるかもしれない。

となると小狐丸だけでは足りない。
主がいるとなると彼は流されてしまいそうだ。



「まぁいいか。主、昼餉の準備ができているよ」

「ん?昼餉は先程食べた気がするがねえ…」

………主はそっちなのかい。
飯はまだか、ではなくてもう食べた、なんだね。

「はぁ……まだ食べていないだろう。さ、広間に行くよ」

みんなもう揃っているよ。

三日月?構わないさ、仕事をサボった罰だよ。

きっと君みたいに昼餉は食べたと思っているさ。



((ツッコミ役になった覚えはないんだけどなっ))
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「さあ、ついたよ」
「おぉ主、待っておったぞ」
「三日月……君、畑はどうしたのかな?」
「はて、何のことだ?」
「燭台切くん、三日月の昼餉は抜きで構わないよ」


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