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X-Day
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「叶華ちゃん、あとであんていくに行かない?」




彼女と付き合い始めたのはほんの数日前。


人間と喰種という垣根を越えて漸く1歩前進できた関係、今はその糸が切れてしまわないようにしている。

少しずつ少しずつ、丁寧に手繰り寄せる。




「あんていくに?いいけど、どうしたの?」


蓮示くんの顔でも見たくなった?なんて聞いてくる。

まさか、叶華ちゃんより見たいものなんてないのに。

「なんとなくね、珈琲が飲みたくなったから」
「美味しいもんね、あんていくの珈琲」

無邪気に笑ってくれるから、よかったと思う。

断られたらどうしよう、なんて、後から考えてみれば無駄な心配で、杞憂に終わって良かったとしか思わない。



「このマスク作り終わったらでいい?」

「うん、じゃあここで待ってる」





((今日の共有時間:8時間))
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「あ、そろそろ帰らないと」
「もう?」
「ごめん、夕飯のお使い頼まれてたの」
「そうなんだ。送ろうか?」
「え?いいよいいよ、そんな悪いから」
「ぼくが送りたいだけ。……だめ?」
「じゃ…じゃあ、お願いします…」


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