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- ナノ -

『女の子は贈り物をもらうと嬉しい』
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――らしい。





でもぼくの彼女は物欲が少ない。
何が欲しいとか、あれ買ってなんて絶対言ってこない。

つまりぼくは夢叶の欲しいものが分からなくて困ってる。




若い女の子の好きそうなスイーツを勧めてもダメ。

イトリさんが餌付けしてるせいで全然なびかない。
……喰種のぼくが不快に思わないようにってのもある。


夢叶の好みが分からないから下手なものは買えない。

何でも喜んでくれる気はするけど、やっぱり欲しいものをあげて、その上で喜んでもらいたい。




あー……ホント、夢叶って分かんない…。

でもまぁそんなトコもすきなんだけどね?



取り合えず、何かあげたいなぁ。

いっつももらってばかりだから。
お返しはしてあげないとね。

それに何かあげたらまたお返しをもらえるんでしょ?

それってなんか良いよね。

ぼく、貢がれるよりそっちのがいいな。
だって夢叶とぼくは恋人なんだから。



あぁ、でも本当に分からないや。

夢叶は何なら喜んでくれるかな……。










「ーーってことなんだけど、夢叶は何が欲しい?」






((それ聞いちゃうんだ…))
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「ん〜…服、とか?」
「でもぼくの好みで選ぶと夢叶には似合わないかな…」
「バックかな……?」
「あーでもダメだ。いっぱいありすぎてどれが良いか分かんないや」
「あ、時計とかどうだろ」
「でも夢叶、出掛けるときは手ぶらがいいって言ってたし」
「ぼくと同じであんまり時間とか気にしないからなぁ…」

「はぁ……プレゼントって難しいなぁ………」


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