01 == == == == == 「ウタ〜、珈琲飲む?ーー、」 店の扉を開けたところで来訪者に気付く。 「3人分いい…?」 「あ…分かった」 深くは聞かず、奥に引っ込む。 「(…暗い顔してどうしたんだろう、蓮示…)」 「え…カネキくん、まだ帰ってないの…?」 蓮示からもたらされた情報は意外なものだった。 「(ニコめぇ〜)」 「夢叶…」 考えていることを読まれたようだ。 宥めるように頭を撫でられる。 「それで…助けに行くんだ…」 「ああ…。お前に頼みたいことがある…」 「なに?何でも言ってよ」 すると蓮示は紙袋を渡してきた。 「それをいくつか揃えてくれ…」 「いいけど……それだけ…?」 敵は勢力をつけているアオギリの樹だ。 あんていくの喰種たちだけではどうにもできない。 それを分かった上で聞いているのだ。 「……お前さえ良ければ、一緒に戦ってくれ…」 「いいよ、……友達だからね」 ((男の友情ってやつ?)) == == == == == == == == == == 「アオギリの樹、か…。 よく情報手に入れたね…」 「…イトリにも協力してもらった…」 「イトリさんまで…」 「あいつは面白半分だろうがな…」 「…じゃあぼくが協力しないわけにはいかないね…」 | → |