01 == == == == == 「あら美味しいわぁここのコーヒー」 「だねぇ」 「(マズい……とってもマズい…)」 店の隅の席で内心困惑していた。 原因はカウンター席の前の客…の片方。 もう一方も問題ではあるが、片方は更に上を行く。 「(何でこっち見るのよっ)」 先程から見知ったオカマがこちらを見るのだ。 「(折角人が知らんぷりしてるのに…!)」 夢叶は店を出ることにした。 嫌な予感がして店に来たものの、ニコがいるなら話は別。 「(そうそう、ウタだって"自分からピエロに関わりにいかないで"って言ってたし!)」 ウタはどうなのって話になるが、それも別。 夢叶にとってはピエロである前に大切な人だ。 店を出た夢叶は時計を確認した。 「家に帰るかイトリのとこに行くか…。 よし、押しかけよう!」 折角のティータイムを邪魔されたことも愚痴ろう。 こうして14区を目指す夢叶だった。 ((オカマに友達はいません!)) == == == == == == == == == == 「あら残念…」 「隅に座ってた子見てたけど、知り合い?」 「旧友のお気に入りよ」 「へぇ、でも人間でしょ」 「あれでも喰種と付き合ってるのよ」 「変わった子もいるんだね」 | → |