01 == == == == == 店長に頼まれて金木のマスク作りに付き合っている董香。 今は4区にある"HySy ArtMask Studio"に来ていた。 「ウタさーん?いますかー?」 「(ーーマスクってこれのこと…?)」 風邪を引いた時に使うマスクしか思い浮かばなかった金木。 ショーケースや壁に展示されている物珍しいマスクを眺める。 「(何だか不気味だな…)」 白い布が掛けられたものがあり、それに手を伸ばす。 バッ 「ーー!? うわあああああああああッッ!!!」 董香が驚いて振り返る。 「……何やってんですか…ウタさん」 視線の先には倒れた金木をじー…っと見つめるウタがいた。 「…………ビックリさせようと思って…」 青ざめて倒れている金木を見れば、成功だったことがわかる。 ただ、驚かせた本人も金木の驚きように少し驚いているようだ。 店の札を"close"にして本題に入るのだった。 ((新規のお客様)) == == == == == == == == == == 「ウター、芳村さんがマスク作って欲しい子がいるんだって」 「んー?誰…?」 「カネキくんだって、あんていくの新人さん」 「カネキくん…?あぁ…」 「悪戯しちゃダメだからね」 「んー……」 | → |