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- ナノ -

襲撃からナノカ
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呪術資料室



"吸血鬼の物の怪についての考察"


「う〜むむむ…。
うおおお、また難しい漢字出てきた!」

吸血鬼の都市で育った優は漢字が苦手なのだ。

「あ〜〜くそ、吸血鬼を人間に戻す方法は載ってねぇのかよ」

優がこんな場所にいるのはそれが目的だった。




「優さん、またここでしたか」




背後に現れるシノア。

また、と言う言葉から最近ここに通い詰めているのが分かる。

「んぁ、シノアか」

「はーい、みんなのアイドルの柊シノアちゃんでーす」
「誰がアイドルだよ」

冷めた目でシノアを見る。

だがシノアはあは〜と楽しそうに笑っている。


「まだ絶対安静という命令は解けてないはずなんですがねぇ」

優は安静が長すぎると文句を口にする。

「"鬼呪装備"は傷の再生も加速させたんだし、もう全然問題ないっての」

それは医者が決めることです、と正論を返す。



それに貴方が昏睡した理由は傷ではなく、帝鬼軍の汚い人体実験によるものですし…。



とは流石に言えない。

「?なんだよ?」

「いえ別に」

シノアは優が読んでいた本をひょいと取る。

「ま〜たエロ本ですか?
まったくこれだから男の子は……」





ーー人間の吸血鬼化について





書いている項目に最近の出来事を思い出す。

「優さん…ミカさんを人間に戻したいんですか?」

「ちょっ、返せよ」

優はシノアから本を取り返そうとする。



「私の持ってる情報でよければ話しますよ」



((心に負った傷は癒えつつある))
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「聞きます?」
「うん聞く」
「あは、もうそんな時ばっかり素直でかわいいですよねぇ」
「いいから早く話せよ」


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