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- ナノ -

本当のモクテキ
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ドスッ



シノアに向かって突き出された刀。

「だ…だめだ優ちゃん!!
人間を殺しちゃ…!!!」

それを受けたのはミカだった。

「あ…あなた…なんで……」

「黙れ人間……お前のためじゃない…。
優ちゃんを利用しやがって…」

その言葉には憎しみが宿っていた。


「(くそ…だめだ…。傷が修復しない……)」





「邪魔スルナ吸血鬼。
ニンゲンどもは皆殺しだ」





正気を失っている優はミカは投げ捨てる。

「優に抱きつけシノア!!
今の優ならきっと戻ってこられる!!」

グレンの言葉に困惑するシノア。

どうするべきか分からない今、従うしかない。

「ゆ…優さん!!」

優に抱きつくシノア。



「ぐあぁああああああああああ!!!!」

「お願いします、正気に戻ってください!!」



ゴプッ

血を吐いた優が倒れる。

「人間どもが…。
一体優ちゃんに何をしたんだ!?」

ミカは睨み付けるように見ていた。







「派手な演出だろう?
あれが俺の切り札だよ」





薄ら笑いを浮かべるグレン。

それを無表情に見るフェリド。

「でも結果は何にも出なかったじゃない」

「いや、出たね。
俺たちはなんせただの時間稼ぎの囮だからな」

フェリドは続きを促す。


「日本帝鬼軍のお偉方がーー本体率いてここに来る。
お前らはこれで終わりだ」


「ん?」

そこで何かに気付き振り返るフェリド。

吸血鬼の視力のおかげで見つけた人影。





「おっとバレた〜。
でももう遅いよ、敵を貫け"白虎丸"

あ…グレンには当てないようにね。


ーーじゃ、ズドン」





「くそ。
ーールカ、」




((囮任務))
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「あれ〜、グレン捕まっちゃってるし。
なになに、周りに吸血鬼3人もいるじゃん。
服装的に2人は貴族か…。
袋叩きにでも遭ったのかな〜」


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