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- ナノ -

地雷チュウイ
== == == == ==


「お前運転もできんのかよ!!
まじですげぇな!!」



「……」

優はこういう時、妙に素直だ。

「い、いいからガキは後部座席に座ってろ」

思わぬ言葉に照れている君月。
褒められると弱いようだ。


「動いたぞ、これで新宿はすぐだ」

食事をとっている他のメンバーに声を掛ける。

「おおー、本当に動いたんですか?
君月くん、車泥棒は犯罪ですよ?」

からかうようなシノアにうるせぇと言う。

「早く乗れよ」


「あ…あ、後ろ!」

「んぁ?」




ゴンッ

思い切り岩にぶつかっている車。




与一も君月も唖然としている。

折角直した車がまた壊れかねない。

「うお、やべぇぶつかった。
じゃあこうか?」

車を運転している優は勘で動かしている。


「お前何やっ……!!」

て、という前に慌てて横に飛ぶ。

「うおわ!!!
てめぇぶっ殺すぞ!!」

轢かれかけた君月は優に怒鳴りつける。





「いや、もう慣れてきた。
乗れよ、俺が新宿連れてってやる!」





ビキッ

「うぜぇ!!
いいからてめぇは降りろ!!」

反省の色がない優に殴りかかるのも仕方がない。

「あ、何すんだコラ!!」

「うるさい!!」



「ったく…あいつらは何をやってるんだ」

ため息をつく三葉の隣でシノアが笑っている。

「でも…免許ないのに運転していいんですかね?」
「いや〜それは問題ないでしょう」

普通に考えれば問題しかないのだが…。





「こんな滅亡した世界で一体誰に怒られるというんです?」





馬鹿に付き合えなくなった三葉が車に乗り込む。

グレンからは原宿の任務が終わり次第、新宿に来いと言われていたのだ。

「シノア号に乗ってさっさと新宿へ行きますか〜」
「……シノア号?」


「みなさん早く乗ってください」


ドサッと運転席に座る。

「……あれ?
前が…えと」

ひょこひょこ頭を動かす。

メンバー全員がそれを見ている。



『ははははははははは!!!』



静かな原宿に優たちの笑い声が響く。

「お前の身長じゃ無理だろ!」
「シノア背小っちゃ!!」

するとシノアは鬼呪装備を出す。

「…あはぁ、なるほど」

優と君月が固まる。





「とりあえず今笑った人は死刑にしましょう」





((身長でからかっちゃいけません!))
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『…………』
「もう…シノアを身長でからかうのはやめよう」
「……ああ、そうだな」


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