「窓ちゃん…」

ポニ子ちゃんは信じられないと言った表情で私の名前を呼んだ。
今日はポニ子ちゃん家に遊びに来た。大体遊ぶとなれば探検や世間話以外にする事が無い。夢の中では遊び道具が無いのだ。だから私は持ってきた。

「わざわざこんな遠くまで多きな機械を…」

NASUをやるために。


水に落とさないように運ぶのが大変だった。現実世界からどうやって夢の中に持ってきたというのは…この話はやめよう…。

「…これで遊ぼ…」
「重いよね、大丈夫…あたし持つよ。」

心配そうな顔をして聞いてきたポニ子ちゃん。そしてあの重そうな機械を軽々と持ち上げた。いったい何処にそんな力があるの。

「ありがとう。」
「窓ちゃんの為ならへっちゃらよ。ふふ」



「これをテレビに繋げば…出来たよ」

何とか機械のコードをテレビに繋ぐ事が出来た。ポニ子ちゃん家のテレビは私のテレビと違うから大変だった。

「さっそくやろっか。」
「うん、そういえばどんなゲームなの」
「面白いよ。慣れれば…」

そう言うとポニ子ちゃんはそうなの、頑張ってみるね、と言ってテレビの電源を入れた。





「なああああ」

今にもゲームのコントローラーを投げそうなポニ子ちゃん…やっぱり持ってこない方がよかったかなあ…ごめんね…。

「何で20点止まりなの、おかしいわ、きっとバグって思うように動かせないのかも」

バグってないんだ。ごめん。

「てーれれてーれれてれれれれーじゃないわよ」

……。

「あの、ご、ごめんね」
「いや、窓ちゃんは悪くないよ。…もう一回やる」

ぴろっ
てーれれてーれれてれれれれー

「今度こそ…」

てーれれてーれれてれれれれー

「きああああいいいいあいやああああがあああ」

どうしよう。ポニ子ちゃんが発狂ポニ子ちゃんになっちゃった。どうしよう…

「む、難しいから仕方ないよ。これ実はかなりハードで…。」
「…」




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